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  08 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「アイラツアーで残念に思ったこと・・・」

 今回のアイラの旅で1つだけ残念なことがあった。それはアイラの7蒸留所とジュラ1蒸留所の計8蒸留所を見ることができたのに、ラガヴーリンだけ見学できなかったことだ。

 カリラも同じ状況だったが、旧知の間柄のジョジーがいてくれたおかげで、なんとかその場で交渉し、見学させてもらうことができた。どちらもディアジオの蒸留所で、ジョジー(ジョジー・クロフォード)が2つの蒸留所のマネージャーを務めている。

 ラガヴーリンとカリラについては3月アタマに正式に取材(ツアー)の要請をしているが、こんなことは20年近くツアーをやっているが初めてのことだった。もちろんラガヴーリンは今年200周年で多くの行事が入っていて忙しいのは分かるが、残念というしかない(テイスティングはやってもらって、それはそれで感謝している)。

 これはツアーでもあるが、次号か次々号くらいの『Whisky World』でアイラ特集をやり、そこではアイラの8蒸留所をすべて載せる予定でいた。雑誌掲載ということも当然分かっていると思っていたし、また6月のウイスキーコニサーのブラッシュアップセミナーでも、アイラの最新情報をお知らせするつもりでいたので、二重に残念というしかない。

 ラガヴーリンがまったく見学を受け付けていないというなら、それはそれでしょうがないが、私たちが訪れた日の午後に普通にツアーが行われていた。今は一日に一度、午後に観光客向けに見学ツアーをやっているというのだ。

 今回アイラに行ってみて分かったことだが、年々蒸留所の見学が難しくなっている。まずこのてのツアーでは蒸留所のマネージャーが出てくることはほとんどない。今回の9蒸留所で、マネージャーが説明してくれたのはジュラだけだった。ほとんどは、そのための訓練を受けた蒸留所の案内係だ。

 皆、それぞれによく勉強していて細かいスペックについてもよく知っているが、マニュアルにないことを(たとえばドライイーストなら、その会社はどこかといった)質問をすると、分からないことも多い。昔のほうがよかったのか、それとも今のほうが合理的なのか、すぐには判断できないが、諸事やりにくくなったのも事実である。もう一度、ツアーのあり方、ツアーの可能性について考え直すときが来ているのかもしれない。

 私としては、個人的に取材で訪れるほうがはるかに楽で、はるかに多くのことを聞くことができるが、一人でも多くの人たちにスコットランドやアイルランド、アメリカの蒸留所を見てもらいたいと思ってきたし、蒸留所やウイスキーだけでなく、その土地の文化や歴史について、知る限りのことを伝えたいと思ってきた。蒸留所間を移動するバスの中では毎回、そうしたガイドもやってきたし、見て、聞いて、知って、そしてすべてを感じてほしいと願ってきたからだ。

 スコ文研ができる前の1995年から毎年少なくとも1回、多いときは年に2回、のべにして500~600人くらいのウイスキーファンと旅をともにしてきただろうか。これからどうすべきなのか、今後もこの手のツアーを続けるのかどうか・・・。もう一度考えてみないといけないと思っている。
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