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  11 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「ブルックラディと厚岸のインタビュー」

 今日は2件のインタビューが入っているため、10時すぎにスコ文研。いつの間にか3月になっているが、1月、2月と何をしていたか、すでに覚えていない…。あっという間に過ぎてしまったという感じだ。

 まず11時半からスコ文研のスクールで、ブルックラディの現CEO、サイモンさんにインタビュー。もともとブルックラディを買収し、復活させたのはサイモンさんと、学校時代の友人であるマークさん、そしてスプリングバンクのゴードン・ライトさんの3人。そこにジム・マッキュワンが加わり、2001年5月にブルックラディ蒸留所は復活した。

 しかし2012年にフランスのレミーコアントロー社の買収交渉を受け入れ、同社の傘下となった。ブルックラディにとっては、さらなるステップのために不可欠の選択だったのだ。役員会の採決では7対1でレミーの提案を受け入れることに大部分の役員が賛成だったという。この時一人だけ反対したのが、マーク・レイニアーさん。マークさんはブルックラディを退社し、現在はアイルランドのウォーターフォードで新しい蒸留所を建設中だ。

 そういった経緯や同社のヒストリーを聞きながら、後半はブルックラディのこだわりや、製品の特長についてうかがった。特にテロワールと、原料となる大麦へのこだわりなどについてだ。ブルックラディは、すべてスコットランド産の大麦を使うことで有名だが、さらにそのうちの何割かはアイラ産の大麦にこだわっている。

 現在ブルックラディが契約しているアイラ島の農家は13軒あり、ブルックラディの”アイラバーレイ”は単一農家の大麦、ポートシャーロットのアイラバーレイは、複数の農家の大麦を混合して用いている。オクトモアのアイラバーレイは、なんとオクトモア畑の大麦のみを使っているのだとか。以前ジムさんを取材した時、ジムさんが案内してくれた畑だ。

 結局インタビューは1時近くまで続き、その後近所の中華でサイモンさんたちとランチ。一度オフィスにもどって、4時半にこんどは帝国ホテルのオフィスタワーにある堅展実業を訪れる。サイモンさんのインタビューは次号の『Whisky World』用だったが、堅展の樋田さんのインタビューは、リニューアル創刊第1号となる『コニサー倶楽部』のためのインタビューだ。以前、ワールドでもインタビューしたが、今回はそれから4ヶ月近く経って、現状はどうなっているかなどを中心にうかがった。
 
 それによると、今のところすべて順調で、この秋にはフォーサイス社からスタッフも設備もやってきて、年内には蒸留が開始できるかもしれないという。どんな蒸留所ができるのか、どんなスペックかについては以前聞いていたので、それよりも現在熟成中のウイスキーの話のほうが面白かった。もっと言うと、樋田さんがスコットランドに持って行って、熟成させているウイスキーの話が実に興味深い。

 詳細をここで書くわけにはいかないが(詳しくは『コニサー倶楽部』で)、アラサイド(!)と江井ヶ島の原酒(ニューポット)をスコットランドに持って行き、そこでボウモアの1966や68、ポートエレンの樽などに詰めて熟成させているというのだ。

 そのうちの1966のボウモアのカスクに詰めたサンプルを飲ませてもらったが、これがスゴイ。熟成4~5年にもかかわらず、かすかにピーティで、そして66のボウモアを思わせるトロピカルフルーツのフレーバーがある。

 厚岸でこれから造られるウイスキーも楽しみだが、現在熟成中のこれらのウイスキーも非常に興味をそそられる。ブルックラディもそうだが、これからのクラフトウイスキーの可能性について、改めて感じさせてくれるインタビューとなった。

 とにかく木・金とNHKテレビの収録で北海道の余市に行かなければならないが、今週末のボトラーズ&クラフトウイスキーフェスティバルが、私も楽しみだ。私のセミナーではクラフトウイスキーについて、そんなホットな話もしたいと思っている。



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