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  06 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「1本7500万円のマッカランデキャンター」

 とうとう9月になってしまった。連日のセミナー、ミーティング、校正、原稿でヘトヘトになっているが、老体にムチ打ち、3時半にお台場のサントリーへ。新商品のマッカラン・レアカスク、Mデキャンターのプロモートのために来日している、マッカランのグローバルアンバサダー、デイビット・コックス氏にインタビュー。

 これは次号(9月30日発売)の『Whisky World』の編集長インタビューで、16種類のタイプの異なるシェリーカスクをブレンドしたというレアカスクのコンセプトや、その16種のタイプなどを伺ったあと、ラリックス社とコラボしたMデキャンターシリーズのボトルについても話を伺う。

 このMデキャンターについてはイアン・バクストンの例の『101レジェンダリー』に出ていたこともあり、概要は知っていたが、改めて詳細について聞くと、実に面白い。特に4本しか作られなかったという、このMシリーズの6リットルのデキャンターは有名で、そのうちの1本は去年、香港サザビーズのオークションで7500万円(!)で落札され、これはギネスレコードとして公認もされている。買ったのは台湾人のコレクターだという話だが、もう1本もその後、マカオのコレクターが買ったのだとか。残り2本はエドリントン(マッカランの親会社)が所有しており、そのうちの1本が、今回日本にやってきているのだ。

 それはともかく、予定をオーバーして興味深い話をうかがい、一度コックス氏と別れて新橋に出、6時にイベント会場のある銀座へ。そこで、今回日本にやってきた6リットルのMデキャンターと対面。中身は1本70万変の通常ボトルと同じで、1940年蒸留のマッカランから90年代頭までくらいの各年代のマッカランが入っているのだとか。

 それにしても、すごいボトルである。もちろん1本70万円のほうも、すべて手作りのクリスタル。6ピラーズ(6本のキーになる柱の意)というマッカランのコンセプトを象徴するかのような6面体の不思議な形をしたボトルで、正面からみるとマッカランの「M」がデザインされていて、しかも、ダイヤモンドと同じように光を反射してまばゆく輝いている。

 コックスさんの挨拶に続いて乾杯には、そのマッカランMが参加者に振舞われ、2重に驚いた。1本70万円のマッカランなんて、そうそう飲めるものではないからだ。銀座の夜景を見ながら、その贅沢な空間と、えもいわれぬ長熟マッカランの贅沢な味わいをしばし楽しんだ。

 コックスさんは、年は1つ私より上の同世代。1970年代前半にジャーディン&マセソン商会の駐在員として東京に3年ほど住んだことがあるという。趣味も私と同じ釣りで、何度もスペイ川のマッカランビートでサーモンフィッシングをしているという。スコ文研オリジナルのマッカランのトートバッグをプレゼントしたら、すごく喜んでいた。

 このトートバッグをプレゼントしてこんなに嬉しそうにしている人を初めて見た。釣り師なら当然といえば当然だが、絵柄を考案した私の意図も、マッカランビートで釣りをしたことがある人なら、すぐに分かるハズ・・・。そんなこんやで、こちらのほうが嬉しくなってしまった。

 イベント会場を後にする際、こんどは「マッカランビートで、ぜひ会いましょう!」と言って別れた。銀座からのもどり道、再びスペイ川に立つ日のことを夢見ていた。もちろん目の前でサーモンが跳躍する、かの有名なマッカランビートである。あのサーモンは私が実際にマッカランビートの釣りをしていた時に、私の1メートル横で跳ねたサーモンの姿を絵にしたものなのだ。



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