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  04 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「通信の恒例テイスティング座談会」

 ウイスキーコニサー教本の校正と、ウイスキーワールドのインタビュー原稿の校正をして、昼前にスコ文研。1時から、次号『ウイスキー通信』の恒例テイスティング座談会。今回は7月17日から2週間スコットランドに行ってしまうため、いつもよりその分、前倒しにしたからだ。

 今回のアイテムは、①アルタベーン20年、②ハイランドパーク・オーディン、③アードベッグ・パーペチューム、④ティーリング、⑤ブラックニッカ・ディープブレンド、⑥マルス・モルテージ越百の6種類。それと話題の・・・ということで、大阪のバー、ピーコートの20周年記念ボトル、ボックスを取り上げることにした。

 ①はダグラスレインのOMCで、ネパールのグルカ兵に捧げられたチャリティーボトル。グルカといえばイギリス軍の傭兵として、その勇名はつとに有名で、世界中の植民地戦争で、その前線に立ってきた部隊。グルカナイフと呼ばれる彼らの山刀は敵から恐れられてきた。そのグルカ兵とナイフがラベルに描かれている。グルカ族はチベット族の一派と誤解していたが、もとはネパールを統一したヒンドゥー教徒で、イギリスに敗れ、その傭兵になったという歴史がある。そういえばチベットにはグルカ以上に恐れられたカンバー族という一派がいたが、これはラマ教徒(仏教)である。

 ②はヴァルハラシリーズの第4弾で、主神オーディンがモチーフ。非常にパワフルで複雑。ピーティでシェリー樽が効いている。さすが北欧神話のオーディンだ。オーディンといえば、大学の国文科で同期だった田中芳樹が書いた『銀河英雄伝説』の自由惑星同盟オーディンのほうが、私には懐かしい・・・。

 ③は今年創業200年を迎えるアードベッグのアニバーサリーボトル。パーペチュームはラテン語で“永久”とのことだが、確かにアードベッグのあらゆるエッセンスが、この1本に詰まっている。どことなく、かつてのオフィシャルの10年を思わせることろがあって、これはモーレンジ社がアードベッグを買収した1997年以前の、古い原酒が入っているのかもしれない。なんとも秀逸なアードベッグだ。

 ④はアイリッシュのシングルモルトで、中身はクーリーだということだが、かつてターコネルのウッドフィニッシュとして4~5種類のワイン樽を出していたので、その流れをくむものだろう。香りのインパクトはないが飲むと不思議なことに、アイリッシュ特有のオイリーなトロピカルフルーツ香がある。ピュアポットスチルで感じるオイリーで軽やかなフルーツフレーバーが、なぜクーリーのシングルモルトで出るのか、謎である。非常に面白いクーリーだ。

 ⑤⑥はもちろんジャパニーズで、ディープブレンドはコスパに優れた1本。この味で1500円前後というのは驚きだ。マルスの越百はコスモと呼ぶそうだが、これも出たばかりの新商品。これは中央アルプスに連なる山の名前(越百山)ということだが、さすがにそんな山は聞いたことがない。ウィキペディアで調べると、標高2614メートルの山で、日本三百名山の1つに数えられているという。

 テイスティング中に、「3本セットにして三越のお中元にどうでしょうか」と、世話人のSさんが言っていたが、なるほど越百が3つで三越、そして百貨店だから三越百。ちょっと分かりにくいギャグだが・・・。

 番外のボックスはスウェーデンのシングルモルトで、こだわりが満載だが、ここでは書くスペースがない。ということで3時半にテイスティング座談会は終了し、その後4時半から、スタッフミーティング。

 9月の長和フェス、10月の清里フェス、そして入稿が迫った『Whisky World』について、かなり突っ込んだミーティングを行う。結局終わったのが6時半すぎで、ヘトヘトになりながら、恵比寿の仕事場にもどる。


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