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  08 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「アイラ島のクリスティーナから届いた写真…」
 今日からスコ文研の仕事始め。午前中は例によって大全の校正、リストの整理をして、午後いちで事務所に行く。『Whisky World』、大全、ブログのニュース原稿の入力したものを受け取り、その校正。

 どこの会社も、今日が仕事始めなのか、年始の挨拶にみえられる方もいて、その合間の作業となる。ワールドも台割を一から見直し、その調整を大阪に指示。さらに3時と5時に2件の面接を行う。昨年からスタッフの募集をずっとしていたが、年初めに、そのうちの2者の面接を予定していたからだ。今年はいろいろな意味で多忙になりそうなので、スタッフの増員を考えている。

 そうこうしているうちに、アイラ島のクリスティーナから届いたメールをスタッフがプリントアウトして渡してくれた。ただ一言、日付と、“Stormy weather at my mother’s home!”という一文が添えられていたが、写真を見て驚いた。クリスティーナのお母さん、リリーさんが住んでいる家の玄関先まで波が押し寄せている。

 この家はイエローロックハウスと呼ばれる家で、カリラ蒸留所のすぐ隣に建てられている。眼の前の海はアイラ海峡で、対岸にはジュラ島のパップス・オブ・ジュラがそびえている。明け方か夕暮れに撮られたものだと思うが、嵐で海面が家までせまっている。もともと海までは2~3メートルの距離なのだが、こんな光景はめったにあるものじゃない。

 リリーさんは、たしか今年の7月で100歳になると思うが、まだまだ達者で、クリスティーナが一緒に住もうと行っても、頑として一人暮らしを続けているのだという。イエローロックハウスはリリーさんの父が建てた家で、世界中でいろいろな家を見てきたが、これ以上素敵な家はないと、私が思っている家の1軒だ。

 それはもちろん、ロケーションと、眼の前の海。海のそばの家ならいくらでもあるが、この海は特別なのだ。潮流が激しく、日に4度右に左に流れを変える。まるで川のようにゴウゴウと音を立てて流れている感じなのだ。もちろん、視界に一軒の民家もない。対岸は無人のジュラ島、背後は断崖絶壁で、これ以上孤立した家はないかもしれない。

 リリーさんは、この家に長いこと一人で暮らしているが、一度も退屈したことがないという。多趣味で好奇心旺盛、若いときから、あらゆることにチャレンジしてきた。アイラ島の女性としては初めて運転免許を所得し(その前に車を購入していた)、車の荷台に魚を積んでフェリーでキャンベルタウンまで行き、魚を売っていたこともある。その時についたアダ名が、“リリー・ザ・フィッシュ”。

 バグパイプも独学で、ついにはエリザベス女王がアイラ島にやってきた時(1980年代)、埠頭でバグパイプの独奏も披露したほどなのだ。「年に1~2度、北東の風が吹くと玄関先まで海が押し寄せて、たまに家の中まで侵入することもあるのよ」と、以前リリーさんは語っていたが、まさにそんな嵐の日だったのだろう。

 とにかく、正月早々、すごい写真を送ってくれたものだ。というか、こんな写真を地球の裏側にいても、瞬時に見られるのだから、すごいと言えば、スゴイ…。

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