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  06 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「デニスさんとグレングラント・トークショー」
 午前中、エキスパート問題の最終校正。昼前にスコ文研に行き、問題作りにゴーサイン。今年は東京・大阪合わせて250名強の受験者がいるので、午後一杯かかって、その問題と解答用紙づくり。並行して『ウイスキー通信』の、こちらも最終校正。明日は印刷屋へ入稿である。と同時に、『支部だより』、通信に入れこむチラシ、東京フェスのポスター、セミナーチケット等の製作にかかる。通信の発送は来週25日の金曜日だが、それまでに、すべてを揃えないといけないからだ。

 それらの作業が一段落したところで、4時すぎに事務所を出て、銀座へ。5時から次号の通信の“編集長インタビュー”。今回はもちろん、グレングラントのデニス・マルコムさん。昨夜の会食で予備的(?)な話を聞いていたので、さっそくインタビュー。デニスさんの経歴で分からなかった部分、グレングラントの歴史などを聞いていく。

 驚いたのはデニスさんの祖父も父もグレングラントの職人で、デニスさん自身、グラントの敷地内にあった職人住宅で育ったという。当時は47戸の職人住宅があったそうで(現在はロータリーになっている)、デニスさんにとってグラントで働くのは、自然な流れだったのだ。ちなみに母方も蒸留一家で、5代前はバルミニックの創業者一族、マクレガー家の一員だとか。ローゼス町にかぎらず、スペイサイドは、こうしたファミリーが多数存在するのだ。

 それはともかく、15歳でグラントに入り、途中、グラントのマネージャー、シーバスブラザーズ社がテイクオーバー(1978年)してからは、シーバス全体のプロダクションマネージャーなんかも歴任したあと、2000年にそのシーバスがペルノリカールに買収されてからは、バルミニックのマネージャーとしてインバーハウス社に転進。結局7年間勤めたのちに、カンパリ社がグラントを買収した直後の2007年に、再びグレングラントにもどってきたという。いずれにしろ、1961年にグラントに入って以来、今年で52年。そのうちの40年近くをグラントで過した、まさにグレングラントの生き字引のような人物なのだ。

 そんな話を聞いていると、あっという間に時間が経ってしまい、6時にインタビューはタイムアップ。その後、トークショー、懇親会の打ち合わせをして、軽くサンドイッチで夕食。予定通り7時から、グレングラントのトークショー、懇親会がスタート。通訳を交えてではあったが、私とデニスさんで45分ほど、トークをし、8時すぎから立食形式の懇親会。

 今回は、スコ文研の世話人や、お世話になっているテイスター、ライター、そして会員で、スクールに通っている人達50名に、あらかじめ招待状を出していた。その人達も含め、会場には70名~80名が参加していただろうか。目玉は、デニスさんの50年以上におよぶキャリアを記念した「ファイブディケイド」。全世界1万2000本の限定で、これには60年代、70年代、80年代、90年代、2000年代の5世代のモルト原酒が入っている。

 リッチでフルーティ、かすかにスモーキーなのは、72年までグラントではドラム式モルティングとフロアモルティング(これはキャパドニックで)をやっていて、麦芽の乾燥にピートを用いていたからという。ただし、そのフェノール値は7~8ppmだとか。

 さらにこのディケイドには60年代の古いバーボンカスクと70年代、80年代のシェリーカスクが使われていて、クリーミーでバニラのようなフレーバーはバーボンカスク、スパイシーでフルーティーなアロマはシェリー樽からだという。昨夜、和食のコースを食べていた時は、メジャーズリザーブの水割り、ソーダ割りが非常に和食に合っていたが、このファイブディケイドは、ストレートで、ゆったりと、食後に愉しみたい酒だ。

 結局、パーティーは9時頃にお開きとなり、最後にスタッフだけで〆めの挨拶、カンパイをし、9時すぎに会場を後にした。この日の午後は台風一過で、快晴だったが、銀座の会場を出る頃には、小雨がパラついている。明日、早朝の便でアバディーンに帰るというデニスさんと、最後の挨拶をかわし、タクシーに乗りこんだ。

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