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  08 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「集中セミナーとマッキューワン・インタビュー」
 昨日は、今年最後となるウイスキーエキスパートの集中対策セミナー。午後の時間割を入れ替えるというアクシデントはあったが、なんとか無事に終了。突然の豪雨の中、電車で恵比寿の仕事場にもどった。

 この日は早朝5時台のニュースからオリンピックのニュースで、テレビは大忙し。2020年のオリンピック東京開催が決定された。前回の1964年の時は、ちょうど10歳だったから、今度のオリンピックの時には66歳ということになる。生涯で2回のオリンピックを見られるというのも、メデタイことだ。もっとも前回の時は佐渡の小学生(5年生)だったので、直接観たわけではないが…。

 たしかこの年4月、新潟国体があり、昭和天皇が佐渡に来たことは覚えている。学校の前の沿道で手製の日の丸を振った記憶があるからだ。小学校前の加茂湖がボート競技場になっていた。そして6月に、あの新潟地震である…。国体やオリンピックよりも、こちらのほうを鮮明に憶えている。家の前の海の水が、100メートル以上沖まで引いて海底が見えていたからだ。もちろん高台に避難したが、床下まで海水につかった家の後片付けが大変だった…。

 そんなこととは関係なく、今朝は『WhiskyWorld』の校正作業、各特集のトビラのタイトルやリードの執筆。さらに『世界の名酒事典』のコメント作成。一度スコ文研に寄ってから、2時すぎに麻布十番のイベント会場へ。2時半から行われたブルイックラディの商品発表会に出席。このイベントに合わせて来日した、ジム・マッキューワンさんにインタビューするのが目的だ。

 レミーコアントローが同蒸留所を買収して、ようやく待望の新商品ラインナップが揃った。以前、国分の時は「ラディ10」だったが、今回は熟成年表示のない、「ブルイックラディ・スコティッシュバーレイ」「同アイラバーレイ」「同ブラックアート」、そして「ポートシャーロット」「オクトモア」の5種類となった。一番大きな特徴は、すべてスコットランド産大麦で仕込んでいることと、さらにブラックアートとオクトモアを除き、50%でボトリングされていることだろう。

 中でも最大の注目は第3弾となる「アイラバーレイ」。今回のはロックサイドファームの“ミニスターズフィールド”と呼ぶ、単独畑で収穫されたオプティック種。ロックサイドファームはリン半島(リンズ半島、アイラ島北西部)の先端に近い、ちょうどキルホーマンのあたりと思われるが、写真で見ると、すぐのところに大西洋が迫っている。風が強く、土壌は塩分やミネラルを含んでいるものと思われる。まさに、ワインでいうテロワールだ。

 そういうことも含めて、イベント後、6階のカフェの外テラスで、ジムさんにインタビュー。テロワールにこだわる理由、50%というボトリング度数などについて、1時間近く話をうかがった(詳細は9月30日発売のワールドで)。それにしても、65歳になったというジムさんだが、相変わらず元気で、若々しい。その元気の秘密、健康の要因を聞いたが、「それは毎日ウイスキーを飲んでいるからだ!」と、言われてしまった。もっと他に、日常的に気をつけていることがあるだろうと思ったが、あるいは本当にウイスキーを飲んでいるからなのかもしれない…。

 「ウイスキーは我々の血だ!」という、ジムさんの強い口調と、真剣なまなざしが、後になって蘇ってきた。それ以外はほとんど冗談のような話だったが、時折見せる真剣な表情と、強い口調に、ジムさんやアイラの人たちのウイスキーに対する熱い想いが現れているのかもしれない。

 ジムさんと最初に会ったのは1989年だから、もうじき25年になる。会うたびに、知らない一面を見ることができて、人間としても実に興味深い。来年7月にアイラに行くといったら、「2~3日家に滞在して、俺の話を記録にまとめてくれ」と言われた。村上春樹さんの『もしも僕らの言葉…』は、ジムさんの言葉で成り立っている。本気で、ジム・マッキューワンさんの一代記を考えてみる時かもしれない。それができるとしたら、私しかいないだろう…。

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