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  08 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「通信のテイスティングとワールド料理」
 午前中(早朝)、次の『ウイスキー通信』のマクドゥーガル・クロニクルの校正。翻訳は会員のN氏。疑問の箇所は原典と照合するため時間がかかる。カットを描いてくれているイラストレーターのWさんはヨガ修行のため半年インドに行ってしまった。先日葉書きが届いたが、ニューデリーの北、リシュケシ近郊のアシュラムでヨガ修行の毎日を送っているという。リシュケシは行ったことがないが、ガンジス河の支流が町の中を流れている。ヨガの修行よりも私にとってはマシアーという“黄金の鯉”が棲息する川として興味がある。インドのガンジス上流やデカン高原を流れる川に棲息する巨大な鯉で、体調は2メートル近くにもなる。鱗も巨大で黄金色をしていることから、“黄金の鯉”と呼ばれているのだ。

 昼前にスコ文研。1時から通信のテイスティング座談会。今回のアイテムは①スノーグラウス、②グレンファークラス175周年ボトル、③シグナトリーのレア・エアシャー1975年、④ジュラ、ブティックバレル、⑤信濃屋オリジナル、トマーティン1976年の5種類。

 ①はフェイマスグラウス・ファミリーの1本でグレーンウイスキーのみをヴァッティングしたもの。スノーグラウスとは白雷鳥のことで、雷鳥は冬になると羽毛が白くはえかわる。もちろん保護色のためで、まるで雪と同化したように見える。北アルプスなどでも見ることができるが、「山屋」にとっては憧れの鳥でもある。残念ながら私は夏山でしか見たことがない。冬山は南アルプスくらいで、北アルプスには行ってないからだ…。エドリントンのグレーンというと、ノースブリティッシュがメインなのだろう。通常より低い温度で冷却濾過を施しているという。

 ②は1836年創業のグレンファークラスの175周年記念ボトル。「なぜ175年という中途半端な数字なんですか?」と、ツアー中も質問を受けたが、イギリスではこの175という数字が好まれる。100周年、200周年は当たり前だが、意外なのは150周年よりも175周年が喜ばれる傾向があることだ。記憶に新しいところではタリスカーも2005年に175周年ボトルを出している。

 ③はもちろんレディバーンのこと。1975年というとレディバーンが閉鎖された年で、これが最後のヴィンテージである。ボトルはツアー中にエドラダワーで買い求めたもので、アンドリュー・サイミントン氏のサイン入り。

 ④はヒースローの免税店で買ったもので、⑤は当たり年(?)といわれるトマーティンの1976年…。はたしてテイスターの評価はどうだったのか。6月25日発行の『ウイスキー通信』で確かめてほしい(今出ている『Whisky World』ではすでにやっています)。

 テイスティング後のお楽しみボトルはエジンバラのオフィスで、ビル・ラムズデン氏からお土産にもらったアードベッグのアリゲーター。すでにコミッティーとUSAマーケットには投入済みで、日本市場は夏以降になる見通しという。製品になったものではなく、元となったサンプルを200mlの小瓶に分けて、お土産として持たしてくれた。いつものことながら、感謝多謝! ヘビリーチャー(アリゲーターチャー)の樽を焦がした感じがよく出ている。テイスターの感想も、「美味しい!」の一語であった。

 6時過ぎに世話人のS氏と事務所近くのカフェ・フロンティアへ。JICAのビルの下にあるレストランで、20ヵ国近くのワールド料理を楽しむことができる。インドのキングフィッシャービールを飲みながら、ベトナムの生春巻き、メキシコのシーザーサラダ、タイの極辛ソーセージ、そしてインドネシアのミーゴレンとアフリカのクスクス、トマトシチュー添え。とりあえず料理で世界一周である。とにかく眠い…。
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