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  06 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「検定の問題作りとドラマ『永遠の泉』」
 さすがに昨日は昼間から飲み続けたため、朝がツライ…。8時すぎに起き、再びシングルモルト検定の問題作り。3級、2級の問題を作ろうと思ったが体力がもたず、3時頃までかかって、どうにか3級問題だけ作り終える。気分転換にその後、恵比寿のアトレに行き、本を見て回る。原稿、校正、問題作りで連日眼を酷使しているせいか、なかなか活字をおうことができず、結局1時間半近くいて、1冊の本も購入せず。

 夕方もどって、ダイエットのため玄米を炊き、9時からNHKの特別ドラマ、『永遠の泉(トワノイズミ)』を観る。原作は藤原新也さんで、5月の連休中にお会いした時、このドラマのことは聞いていたので、楽しみにしていた。

 新聞のテレビ欄でも取り上げられていたが、藤原さんの独特の死生観が物語全体に貫かれていて、思わず画面に見入ってしまった。昨今のトレンディードラマとは一線を画す、静かだがしかし、人間の魂の根幹に触れるようなドラマであった。

 ドラマを見ていて思い出したのは、アイスランド映画の『春にして君を想う』(というタイトルだったと思うが…)だった。アイスランドの自然を舞台にした、老人の死への旅路の物語だったが、自然の描かれかたや、死生観、生も死も隣り合わせで、自然の循環のひとつにしかすぎないというテーマも、不思議と似ていると思った。

 この映画のパンフレットに一文を寄せたことがあり、私にとっては印象深い映画となっているのだ。監督名は忘れてしまったが、ドイツの名匠、ビム・ベンダース監督に師事したアイスランド人監督で、そういえば藤原さんはかつてNHKのドキュメントで、ベンダース監督と対談していたことがあった気がする。たしか2週連続のETV特集だったと思うのだが。

 と同時に、このドラマを観ていて、アイラ島の『イエローロックハウス』に住む、クリスティーナの母、リリーさんのことを思い出してしまった。リリーさんは、今年7月で満98歳になる。耳が少し不自由なだけで、いまだに一人で家事からガーデニング、日常のすべてをこなし、しかも「一日たりとも退屈したことがない」という。

 リリーさんもまた、自然の中でくり広げられる生と死の再生のドラマの中で生きている気がする。目の前は狭いアイラ海峡で、日に2度、潮の満ち引きで、海流は右に流れたり左に流れたり…。それはまさしく、自然の再生のドラマそのものなのだ。

 いつか、藤原さんに『イエローロックハウス』と、目の前のアイラ海峡を見てほしいと、ドラマを見終わって、そう思った。


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