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  10 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「通信のテイスティングとオリジナル版画」
 午後1時半より『ウイスキー通信』のザ・テイスティング、今月の5本の座談会。今回のテイスターは私を入れて5人。

 テイスティングアイテムは、①ダルモア・リバーコレクション・ツィードドラム、②ボイスデール・クライネリッシュ1997、③キングスバリー・ファイネスト&レアレスト・グレンリベット1978、④ウイスキーエージェンシー・ブナハーブン1968、43年、⑤宇都宮モルト・ラフロイグ1996、15年の5種類。①はオフィシャルだが、それ以外はすべてボトラーズ物のシングルカスクである。

 ダルモアのリバーコレクションは、スペイ川、ディー川、テイ川、ツイード川の4種類が出ていて、どれもスコットランドのサーモンリバーとして名が知れている。スペイ、ディー、テイはハイランドの川だが、ツイードは唯一ローランドを流れる川である。

 ツイード川の流域にはバレンタインやプリングル、ライル&スコットなどのニットメーカーが多く集まり、一大産業となっている。ウールやカシミアの紡績技術や織物技術には定評があり、カシミアの原毛の多くは中国や中央アジアの国々から、わざわざスコットランドのツイード地方に運ばれてくるのだ。

 そのニット産業に一役かっているのが、ツイード川のピート色をした軟水。この豊富な軟水が、カシミア独特の絹のような風合いを生むのだという。

 当然、サーモンリバーとして昔から世界に知られてきた。開高健氏が最後に釣りをしたのも、このツイード川であり、私も初めてサーモンフィッシングを体験したのがこのツイード川であった。河口からほど近い、ジャンクションプールの10月下旬から11月初旬の値段は、それこそ天文学的な数字となる。

 不動産と同じように、釣りの権利は代々受け継がれる(相続できる)が、この時期のジャンクションプールの1週間の権利は、10億円(!)を下らないだろうと言われる。もちろん、売りに出たとしての話で、滅多に売りに出ることはないのだが…。

 ①のウイスキーは、バーボン樽とゴンザレス・ビアス社のオロロソシェリー樽、それも“マッサレム樽”という特別な樽で熟成された原酒のヴァッティングである。

 ②のボイスデールはロンドンのヴィクトリア駅近くの有名なレストランで、そのバーのシングルモルトの品揃えは昔から定評があった。初めて訪れたのは、私がまだロンドンにいた頃だ。そこのオリジナルが、このボイスデールシリーズ。今回クライネリッシュとモートラック、そしてラフロイグの3種類が日本に正規輸入されるとこになったので、それを記念してクライネリッシュ1997を取り上げた

 ③のグレンリベット1978は久しぶりのキングスバリー。④のブナハーブン1968はドイツのウイスキーエージェンシーと日本のスリーリバーズのコラボ商品。43年という長熟モルトだ。

 ⑤のラフロイグは宇都宮のアイハラ酒店が中心となったオリジナルボトルで、宇都宮のバー向けのシリーズの最新作である。宇都宮はもちろんカクテルと餃子の町で、カクテルで有名なバーがひしめいている。裏ラベルには、そんな宇都宮のバーが列挙されている。

 その後、テイスターのMさんが持ってきてくれたグレングラッサとアビンジャラクの3年物を試飲。グレングラッサは私と世話人のSさんが購入した樽からの2年物のサンプルも、同時に試飲…。さらにボイスデール輸入元のジャパンインサイトが正規代理店となった、BBRの「No.3ジン」と「キングス・ジンジャーリキュール」もテイスティング。結局4時近くなって、ようやく終了。

 6時までスコ文研で仕事をし、6時半から恵比寿の「サイゼリア」で版画家、イラストレーターのWさんとミーティング。スコ文研オリジナルの版画5点を受け取り、マクドゥーガル・クロニクルのイラスト発注。さらに7月15日に開催が決定した「ウイスキーフェスティバルin大阪2012」のオリジナルボトル、「ボウモア1994」のラベルデザインを依頼した。

 今回もWさんのオリジナル版画でやることにしたが、果たしてどんな作品が出来あがってくるか楽しみである。
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