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  03 ,2024

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「中国・広州でウイスキー検定を実施」
 木曜日、半日釣りに行っただけで仕事が再び山のようになっている。10日の金曜はガロアの原稿を書いて、昼すぎにウイ文研。3時からズームを使って中国・広州のリュウさんと久しぶりに話をする。リュウさんと最後に会ったのが、2年前の秩父祭の時で、当時武漢でコロナの感染が拡大し、そんな中国を励ますために秩父祭で「中国加油」、中国頑張れという100mlボトルをつくったことを思い出した。

 リュウさんは今、私のジャパニーズの本を中国語に翻訳しているが、その経過を聞くのと、前々からリュウさんたちが希望していたウイスキー検定を中国でやることについて、具体的な話をつめることにした。かつては、その方法がイマイチ分からなかったが、このコロナで私たちも検定を在宅でできるよう、いろいろ工夫してきた。日本国内で在宅受験ができるなら、中国でもできるはずである。個人ではすでに東南アジア、そして欧州、さらに拘置所内(!!)にいる方からも受験の問い合わせがあり、前回、それを実施している。

 そんな例を話しながら具体案をリュウさんと詰めていく。受験はとりあえず3級と2級で、事前に問題を送り、それをリュウさんが中国語に翻訳する。採点はマークシートなので、日本で行うことにして、とりあえず第一回目は2月に行うことに。日本は在宅だが中国はリュウさんたちが会場を手配し、会場試験をすることにした。そのための宣伝用動画も近いうちにつくり、それをリュウさんに送ることにした。

 それにしても、相変わらず中国のスピードは速い。当初、来年9月の検定からと思っていたが、リュウさんは2月からやりたいという。リュウさんの仲間がすでに広州に3店舗のウイスキー専門店を開いているというし、ウイスキー人気は高まるばかりなのだという。

 今年のジャパニーズウイスキーの輸出額は、1月から10月までですでに400億円を超え、このままだと年内で460~470億円近くになりそうだ。対前年比60~70%近い伸びである。その輸出額第1位が中国で、全体の3分の1近くを占めている。政府は日本産の農産物の輸出拡大を目指していて、今は9700億超、近いうちに1兆円を超えると予想されているが、そのうちの20分の1を、ウイスキーが占めているのだ。他の農産物(日本酒、焼酎も含めて)には政府から輸出促進のために、莫大な補助金が毎年出ているが、ウイスキーではあまり聞いたことがない。おそらく日本酒、焼酎の100分の1、いや1000分の1もないだろう。ウイスキーは洋酒で、和酒とは見られていないからだ。にもかかわらず、ウイスキーは日本酒を抜いて1位、焼酎と比べるとその輸出額は30倍近くにもなるのだ。

 焼酎はウイスキーに比べて酒税も優遇されていて、しかも輸出促進に多額の税金が使われている…。日本のウイスキー党は、もう少し声をあげてもいいのではないかと思う。ということを話しながら、4時すぎから全体ミーティング。検定、コニサー、フェス、そしてTWSC等について話し合った。

 この土・日は、ひたすらガロアの原稿書き。巻頭のジャパニース特集、そして毎号恒例のテイスティングボトルの解説文、さらにガロアのテイスティングと、来年3月のフェスのオリジナルボトルのサンプルも届いていたので、そのテイスティングもしてしまう。フェスではジャパニーズを中心に5~6種の記念ボトルを予定している。これからはリュウさんたち、中国・広州のファンたちのためにもボトリングしようと思っている。

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