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  08 ,2020

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「TWSCの受賞ボトル発表と謎のアイリッシュ」
 ウイスキーガロアの入稿作業と、TWSC洋酒部門の受賞ボトルのリスト作りを急ピッチで進めてきた。今日中にはプレスリリースと、そのリストをTWSCのホームページ上にも載せたいと思っている。今回プレスリリースは、邦文だけでなく英文も用意した。翻訳してくれたのは、ノミニケーションのリアムさんだ。すでに出品者には受賞の報せを送ったので、続々と問い合わせがきている。

 TWSC2020は昨年8月に告知し、エントリーが9月から始まった。第2回の今回は新たに焼酎部門も設け、順調に準備を進めてきた。今年3月には昨年より多い250名近いジャッジを集め、3日間にわたって審査会をやる予定でいた。そこに降って沸いたように起こったのが、新型コロナウイルス騒動だ。

 未曾有の事態に直面して、当初3月の審査会を5月に延期し(新たに会場を予約した)、それでやれると思っていたが、コロナウイルスは当初考えられていたより、やっかいで危険なウイルスだった。5月開催ができるどころか、4月には緊急事態宣言が発令され、それどころではなくなってしまった。

 では、どうするのか。第3案として考えたのが、ウイ文研のオフィス(スクール)に、6人くらいのジャッジをよび、フライトごとに審査と行うということだった。しかし、これだと65フライトすべてをこなすのに、10日以上かかってしまう。それに休業体制、テレワークの中で、スタッフのマンパワーが決定的に欠けている。

 そこで最後の案として考えたのが、在宅で審査を行うリモート審査だった。その辺の経緯は今度のガロアや、7月に発刊する公式ガイドブックに詳しく書いている。私自身は中止もやむなしという考えを一時は抱いたが(コンペも大事だが、スタッフの命も大事!!)、多くの人から継続してほしいという声が挙がり、決行を決意した。

 昨年は審査に加わらなかった私がジャッジに入ったのも、できるだけ審査員の負担を減らしたいと考えたからだ。この2ヵ月近く、洋酒・焼酎合わせて300~400アイテムをテイスティングしている。もちろん、慣れているとはいえ、コロナリスクの高い私にとっては命がけの作業だ。…それでも、ようやく受賞ボトルを公表できるところまで漕ぎつけた。登山でいったら、まだ4合目で、まだまだこれだが、今はほっと胸をなでおろしている。
 
 TWSCとは関係ないが、中止となった大阪フェスのオリジナルボトル2本が、一昨日ようやくオフィスに届いた。これもコロナのせいで、6月7日の開催日には間に合わなかったものだ。もっともフェス自体が中止になってしまったので、これも、来週くらいからオンラインで販売しようと思っている。1つはAD.ラトレーのグレンマレイで、もう1つはアイリッシュのシングルモルトである。

 中身はクーリーだと思うが、16年という年数にもかかわらず、例のライチやパッションフルーツのようなトロピカル香が出ている。いったい何故、と興味がそそられる。度数も48%くらいまで落ちているので、考えられるとしたらキルベガンの、あのジメジメした暗いウェアハウスの、それもブルスナ川寄りの片隅に置かれていたからかもしれない。もちろんダンネージの下段の樽だ。

 クーリーは一般的にはパラタイズだが、キルベガンの一画にだけ、200年以上前からある古いダンネージの熟成庫がある。いつ行ってもジメジメしているのは、そばに(あるいは地中か)ブルスナ川があるからだろう。ウイスキーは、いわば推理小説みたいなもの。特に今回のようなボトラーズ物は出自がよく分からない。謎解きの楽しみがあるのが、こういうボトルなのだ。

 ということで、ラベルはクーリーの近くにある石器時代のドルメンをあしらうことにした。そもそもドルメン自体が何のためのものか謎だらけだからだ。

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