FC2ブログ
1
2
3
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
  08 ,2020

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

検索フォーム
QRコード
QR

 

「エドリントン、ディアジオの最近のニュース」

 「東京ウイスキー&スピリッツ・コンペティション(TWSC)」のSNS用に、“土屋守のウイスキー最前線”というシリーズを始めた。ただ、ツイッターでは字数が限られているため、このブログで適宜、補足をしていきたいと思っている。

 それにしてもウイスキーのニュースが連日のように、アチコチでアップされる。特にスコッチ、アイリッシュ関連のニュースが多い。もっとも私がチェックしているのが、それだからかもしれないが…。なかでもディアジオ、そしてエドリントングループからの発信が多いように思う。そしてアイリッシュ関連か。

 エドリントンはマッカランもハイランドパークも、そしてグレンロセスも(グレンタレットは蒸留所そのものを売り出し中)、相次いでパッケージ変更、シリーズ変更、それに伴って、やや高級路線というか、値段のほうも上がっているように思える。

 それと、これはエドリントンに限ったことではないのだが、免税店限定がやたらと、このところリリースされている。たしかウイスキーの販売額に占める免税店の割合は4割近くだったと記憶しているが、どのメーカーにとっても、それだけ免税店はドル箱なのだろう。しかし免税店でしか買えてないものが、こう増えるというのも。

 エドリントンに負けず劣らず、このところディアジオ発信のニュースも多い。1つは世界ナンバーワンウイスキーであるジョニーウォーカーの、新しいバージョンの相次ぐ登場である。もともとジョニーウォーカーには、赤・黒・青・金・緑と、チベットのラマ教の旗のようにカラフルな色があったが、最近はそれに白やワインレッドなども加わったのだろうか。

 マスターブレンダーのジム・ビバレッジさんのチームには12人の使徒ならぬ、たしか12人のブレンダーチームがあったと記憶するが、それら一人ひとりのテイストが反映された、ニューバージョンが次々と登場している。かつてビバレッジさんは、ジョニーウォーカー用の原酒が約700万樽あると豪語していたが、その無限の組み合わせの中から、新時代のジョニーウォーカーを訴求しようとしているのだろう。2年後の2020年には、ジョニーウォーカーがキルマーノックに雑貨店を創業して200周年となる。日本はオリンピックだが、ジョニーウォーカーはバイセンテナリーだ。

 そのジョン・ウォーカーのキーモルト4兄弟が、相次いでビジターセンターを大改造するというニュースも流れている。カードゥ、クライヌリッシュ、カリラ、グレンキンチーで、これはエジンバラに建設される「ジョニーウォーカーセンター」の、いわばコアになるもの。センターと連動して、4つの蒸留所が新たに施設をオープンさせるもので、ディアジオの戦略が見てとれるような気がする。

 それと関係はないが(?)、こんなニュースも流れた。それはアイリッシュクリームのベイリーズを世界的なブランドに育て上げ、その後でUD社時代に「クラシックモルト6種」を世界に送り出し、ジョニーウォーカーファミリーのブルーを誕生させた、トム・ジャゴ氏が93歳で亡くなったというニュースである。リタイア後、トムさんの長年の盟友エスペイさんと一緒に、「ラストドロップ・ディスティラーズ社」を設立し、ボトラーズとしても活躍していた。お会いしたことはないが、何度か話は聞いていた。

 UD社のクラシックモルトが世に出たのは、1987年(日本では88~87年)。この6種の選定、コンセプトを決めたのがトムさんで、その6種とはもちろん、グレンキンチー、クラガンモア、ダルウィニー、タリスカー、オーバン、そしてラガヴーリンである。いわば今日のシングルモルトブームをつくった立役者がトムさんだったというわけだ。改めて、ご冥福を祈りたいと思う。


s_181017_2.jpg


s_181017_4.jpg


s_181017_1.jpg


s_181017_3.jpg



スポンサーサイト





* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter