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  08 ,2020

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「ナショナルトラストと湖水地方、その2」

 ナショナルトラストと湖水地方について、昨日少し書いたが、我が家がイギリスに暮らした1987年から93年にかけて、もっとも利用したのがトラストが所有するプロパティーや公園、庭園などだった。トラストの会員になったのは88年のことだったと思うが、家族会員の年会費を払えば(たしか年間で7000円くらい)、トラストが所有し、公開している全施設がタダで入場できた。

 創立(1895年)から120年以上が経った現在、トラストが所有する総面積は2500k㎡近くになり、これは東京都よりも広い面積となっている。トラストはイングランド、ウェールズ、北アイルランドを含んでいるが、スコットランドは別組織で「ナショナルトラスト・フォー・スコットランド」という組織が運営する。したがってスコットランドのトラストが持っている土地の面積を加えれば、さらにその数字は増えるだろう。

 私がイギリスにいた当時の会員数は、たしか250万人くらいだったと記憶しているが、現在はなんと430万人近くになっているという。ほぼイギリスの全人口の1割強の数字だ。つまり11~12人に1人の割合でトラストの会員がいることになる。毎年トラストのプロパティーを利用する人も2000万人を超えていて、イギリス人の余暇の中心がトラストであることがわかる。

 400近い建物と土地を所有しているトラストだが、トップ10を見てみると意外なことに、その第1位は北アイルランドのジャイアントコーズウェイとなっている。ブッシュミルズのすぐ近くで、トップ10にはもう1つ、アントリムの海岸のロープブリッジも入っている。

 ウイスキーとの関連(?)でいえば、トラストのマークそのものが馴染みのあるオークと、そしてドングリの実である。イギリスの自然を象徴するのが“木の王様”、ロイヤルオークといわれるオークの木で、トラストのマークには、そのオークの葉とドングリが描かれているのだ。

 4月から10月くらいにかけて、我が家では毎週のように近くのナショナルトラストに出かけていたが、私が湖水地方を初めて訪れたのは、当時私が編集長を務めていた『月刊ジャーニー』の取材で行った1990年のことだった。その時は湖水地方の観光局の招待で、車でポイントを案内されたが、一番忘れられないのが、ダーウェント湖を見おろす、その名も“サプライズビュー”だった。当時はほとんど知られていない秘密のスポットで、そこから眼下にダーウェント湖が一望できた。

 しばし、その美しさに見とれ、何枚も写真を撮ったが、湖水地方の天気は変わりやすく、その時も刻々と雲が動き、湖面が瞬時にその表情を変える…。一瞬たりとも見飽きるということがなく、案内してくれた女性が、「湖水地方にいると、人生一日も飽きることがない」と言っていたその言葉に、深くうなずいたものである。

 それから湖水地方には7~8度行っただろうか。レイクス蒸留所ができたのを機に、来年は久しぶりに訪れようと思っている。


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