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  08 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「アイルランド取材を終えて思うこと・・・」

 月曜の早朝にもどってきて、いきなりの猛暑と時差ボケもあり、少々まいっている。取材中に悪化した風邪もよくならず、本当はゆっくり休養したいところだが、それもままならず、山のように積み上がった仕事を、ひたすら片付けるのみ。

 とはいっても、このアタマでは原稿執筆はできないので、各種のミーティングや、コニサー教本の校正に明け暮れる毎日。夏から秋にかけてはイベントやセミナーが目白押しで、休んでいるヒマはまったくないからだ。

 それでも、せっかくアイルランドに行ってきたこともあり、急遽9月に「ブラッシュアップセミナー」を開催することにした。今回私が回った蒸留所は新旧合わせて14ヵ所。取材順に記せば、旧・新ミドルトン、ウエストコーク、ウォーターフォード、ウォルシュ、タラモア、キルベガン、クーリー、グレートノーザン、ボアン、スレーンキャッスル、ピアースライオンズ、ティーリング、そしてグレンダロッホの14ヵ所ということになる。

 その中で初めて行ったのが新旧ミドルトン、クーリー、キルベガンを除いた10ヵ所だが、ミドルトンもすでにキャパシティは倍以上になり、新ミドルトン蒸留所の横にもう1つの新しい蒸留所が稼働しているし、クーリーも生産設備が一新。さらにキルベガンでは新たな蒸留釜が導入され、従来と違ってキルベガンで糖化・発酵・蒸留まですべてできるようになっていた。

 それにしてもアイリッシュ再生の勢いは凄まじい。日本やスコットランド、アメリカなどでこの何年かクラフト蒸留所を見てきたが(その数50以上)、アイリッシュのクラフトはもはやクラフトと言える規模でないところがほとんどだ。

 ジョン・ティーリング氏が創業したグレートノーザンはモルトとグレーン、さらにポットスチルの3つのタイプのウイスキーを造る蒸留所で、生産規模はミドルトンに次ぐアイリッシュ第2位にいきなり躍りでている。モルト以外に連続式を導入し、グレーンウイスキーも造るところは他にもウエストコーク、ウォルシュ、タラモア、スレーンキャッスルと、生産規模がそれぞれハンパない。

 かと思えばピアーズライオンのようにダブリンの由緒ある教会、セントジェームズ教会を蒸留所に改造したところもある。もともと11世紀に建てられた教会で、2エーカーの敷地内には10万体の遺骨が眠る墓地も含まれているが、それらも含めて今回、ダブリン市当局からピアーズライオン(オルテック社)に使用許可が出たのだ。

 スチルはヴェンドーム社で、もともとカーロウのビール醸造所でウイスキーを造っていたスチル。それを今回ダブリンの教会内に運び、そこでウイスキー造りを再スタートさせている。我々が取材に訪れた、まさにその日に、記念すべき初蒸留が行われ、スチルのセーフから初のローワインが流れ出た。

 いずれにしろ、アイリッシュはそれぞれのエピソード、ストーリーが満載で、聞いていてこれほど驚き、興奮した取材は珍しいかもしれない。たぶんに、イケイケのアイリッシュ気質も影響しているかとも思うが、そのスケール感、革新性、アイリッシュウイスキーに寄せる熱い想いが、ひしひしと伝わってきた。

 ということで、それを伝えるためのブラッシュアップセミナーである。前回同様、写真をスクリーンに投影しながら、さらにセミナーの最後はブラッシュアップでは初となるテイスティングコーナーも設けようと思っている。せっかくなので今回取材で手に入れたアイリッシュウイスキーも、飲んでもらいたいと思っているからだ。


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