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  07 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「常陸野ネストビールとウイスキーを取材」

 昨夜帰ったのは12時近くになっていたが、今朝は10時12分品川発の特急に乗って茨城県の水戸へ。そこで水郡線のローカル列車に乗り換え、上菅谷の駅へ向かう。そこからタクシーで12時すぎに常陸野ネストの額田蒸留所。

 『ウイスキーガロア』の創刊号のための取材で、ネストに来るのは10年ぶりくらいだったが、記憶にある醸造所と違うということに、すぐに気がついた。実は2008年にできた新しいほうの醸造所だったのだ。

 うっかり新しいスチルも元の場所にあると思い込んでいたが、銅製のハイブリット蒸留器があるのは、新しいほうの工場だったのだ。案内してくれたのはヨネダイサムさん、通称サムさんで、聞けば日英のハーフだという。日本に来たのは4年前だというが、住んでいたのはイングランド南部のサリー州だったという。

 しかも驚いたことに母はスコットランド人で、キャンベルタウンの出身(父は日本人)。サリー州は我が家が1987年から88年にかけて1年近く住んでいたところでもあり、そのサットンという場所もよく知っているという。その後、我が家はサットンからケント州のペッツウッドに移って、そこで4年ほど暮らしたが、サムさんにとっては、どれもこれも懐かしい地名のようだった。

 そんな思わぬ話で取材がスタートしたが、まずは常陸野ネストビールを造る醸造設備を案内してもらうことにした。ウイスキーの仕込みも途中まではネストビールと一緒だという。

 詳細は省くが、小さなクラフト醸造所を想像していたのとは違い、そのスケールの大きさに驚いてしまった。何もかもが、以前訪れた本社工場とは比べものにならない。ピカピカのマッシュタンやロイタータンもそうだが、発酵タンクの数の多さにもビックリしてしまった。

 後で木内社長も同席してくれたので聞いたら、ネストビールは現在世界50カ国に輸出され、その生産規模はアサヒやキリンなどの4大ビール会社の次ぐものだという。もはや、他のクラフトビールとは一線を画する存在なのだ。

 その木内酒造がウイスキーの仕込みを開始したのが昨年から。現在は容量700リットルという小さなハイブリット型スチル1基で蒸留をしているが、将来的にはフォーサイス製のスチルを導入して、もっと本格的に造りたいと、木内さん。

 まだ熟成庫といえるものがないが、本格的に始動したら専用の熟成庫も設けるという。スチルの横のスペースに置かれている樽を見せてもらうと、シェリー樽や、アメリカのコーバルが使っていた樽もある。さらに鏡に桜の木を使ったユニークなものも。

 せっかく常陸野で造るのなら、原料の大麦も茨城産にこだわり、そして樽材なども工夫して日本らしいウイスキーを造りたいと、木内さんとサムさんは言う。今はまだ実験的な段階で、ビール製造の合間に細々と造っているといった観が強いが、本格始動したらどんなウイスキーができるのか、今から楽しみだ。

 ということでニューポットなどをテイスティングさせてもらい、再び水戸から常磐線の特急に乗り東京へ。そのまま昨年新しくオープンした常陸野ネストのブリューイングパブに行き、7~8種類のビールを試飲。茨城産の食材を使った一品料理とともに、美味しいビールを堪能した。


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