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  10 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「静岡ガイアフローとワールドの座談会」
 
 昨日は1時に静岡に集合し、ウイスキーワールド、ウイ文研のスタッフを交えた6人でレンタカーを借り、ガイアフローの静岡蒸留所へ。最終号となる『Whisky World』で、日本の蒸留所の特集をやるため、その取材である。

 昨年11月に訪れた時にはウエアハウスの基礎工事しか行われていなく、だだっ広い敷地のみしか撮影できなかったが、今回は見事な建物が、その姿を現している。

 静岡在住のアメリカ人建築家が設計したその建物は、白と黒を基調にしたモダンなデザインに、地元産の天然ヒノキをふんだんに使った、北欧、あるいは北米風のデザインで、緑の風景の中によく溶けこんでいる。

 ガイアフローのNさんの案内で内部を見て回ったが、想像していたよりははるかに立派で、しかも本格的であるのに驚いた。もちろん中も天然ヒノキで、特にウォッシュバックが並ぶタンルームの床もヒノキでできていて、今まで見てきたどの蒸留所よりも、凄いと感じた。世界中さがしても、これだけ美しい発酵室はないかもしれない。Nさんの意気込み、地元産の素材にこだわる情熱が、見事に結集している。

 ポットスチルは軽井沢蒸留所のものが1基だけ使える状態で、それは設置されていたが、フォーサイスに発注したスチル2基は12月初旬に到着予定という。今回ワールドでは間に合わなかったが、それが設置されたら、再び取材に訪れようと思っている。

 今日はやはり午前中、ワールドのテイスティング欄の原稿を書き、12時にウイ文研。世間一般は文化の日で休みだが、我々には休日はないに等しい。ワールドのテイスター4人に集まってもらい、この12年間の思い出や、業界の変化、これからに期待することなどを語ってもらう、座談会のためだ。

 そのワールド最後の座談会は1時にスタートし、3時半に無事終了。12年間で我々5人のテイスターがテイスティングし、紙面でそのコメントと採点を載せたアイテムは約1300本。1アイテムについて2人のテイスターがテイスティングするというシステムを取ってきたので、合計2600くらいのコメントと採点が載ったことになる。

 スタートした時50歳だった私も、すでに62歳だ。よくぞ、誰一人欠けることなく、ここまで来たものだと、改めて思う。まずは、お互いの健康と健闘を称え合った。まあ、それくらいしてもバチは当たらないはずだ。

 途中、1300アイテムの中からトップ30に入るボトルで、今あるものをカテゴリー別に飲んでもらったが、5人がこうして集まるのもこれが最後かもしれないと思うと、余計に名残りおしい。

 来年2月下旬創刊予定の新雑誌でもテイスティングコーナーは設けるつもりだが、どんなスタイルでやるかは、まだ未定だ。5人のテイスターそれぞれが、この12年間でいろんな変化が起き、新しいことを始めようとしている…。ワールドやウイ文研から離れ、それぞれが別の道を歩もうとしているのだ。

 それはそれで仕方のないことだと思うが、一方で、自分の力のなさも痛感する。この間、多くの意見や声が寄せられたが、それに応えられなかった自分を反省するしかない。今はとにかくウイ文研も前進するしかないという想いだ。

 ま、ウルトラポジティブ人間の自分にとっては、それくらいがちょうど良いのかもしれない。ウイ文研特別顧問の藤原新也さんから、「その歳で新しいことにチャレンジするのはスゴイ」と、励まされたが、チャレンジをやめたら、あるいは前進をやめたら、それはつまらないと思っているからだ。


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