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  06 ,2017

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「コニャック取材から無事帰国」

 8日間におよぶフランス取材から、今日午後3時に羽田に帰ってきた。行く前は腰痛や眼のことが心配だったが、なんとか無事もどってくることができた。まずは、すべてに感謝である。

 今回取材で訪れたのはカミュ(ボルドリーとイル・ド・レを2日間かけ、じっくりと見て回ることができた)と、デュケイ、ダニエルブーシュ、そして製樽会社のヴィカー、クルボアジェ、ヘネシー、レミーマルタンの7ヵ所。それ以外にもシャラエト川のプライベートクルーズ、釣り(!)と盛り沢山の内容だった。

 とにかく、朝から晩までコニャック漬けの毎日で、一週間一滴のウイスキーも飲まなかったというのは、私のウイスキー人生の中で初めての出来事であった(自慢にはならないが・・・)。

 もちろん、すべてが驚きと未知なることの連続であったが、中でも思わず唸ってしまったのがクーパレッジのヴィカー社の製樽風景だった。ケンタッキーのインデペンデント・ステーブカンパニーやブルーグラスクーパレッジ、そしてスペイン・ヘレスのゴンザレス社、もちろん日本の有明洋樽、羽生にあったマルエス、近江クーパレッジなど、これまでにも数多くの製樽会社を見てきたが、ヴィカー社ほど最新のテクノロジーと、美しい樽を作るところは見たことがなかった。それも、ここ1~2年のイノベーションだという。

 ウイスキーに限らずコニャックでも樽は命だが、その樽の研究がこれほど進化しているのかと、今回改めて思わされた気がした。もちろんヴィカー社はワイン用の樽も作っている。それもコニャック地方に隣接するボルドーのグランヴァンなどの樽だ。ムートン、ラフィット、オーブリオン、マルゴ―、ラトゥールなどの美しい樽が並ぶ様は、ワイン好きなら思わず、ひれ伏したくなるだろう。

 だが、最大の収穫は、まさに収穫の時期を迎えていたコニャック地方のワイン畑を、これでもかという具合に見られたことである。それもグランシャンパーニュ、プティットシャンパーニュ、ボルドリー、ファンボワ、そしてイル・ド・レの各クリュのユニブランの畑を見たことである。もちろん収穫直前のユニブランのブドウを畑で直接食べることもできた。

 小粒で皮がやや厚く、種があるが濃厚な甘みがあり、ジューシーで、このままずっと食べていたいと思わせる美味しいブドウだったのに驚いた。後でそのブドウをしぼったジュースと、発酵直後のワインも試飲させてもらったが、ブドウやジュースの甘さに比べて、出来上がった白ワインがあまりに酸っぱいのに二重に驚いた。

 とにかく、走れども走れども車窓に広がるブドウ畑の光景が忘れられない。そこにはコニャック全体で5000軒近くあるというワイングローワー、ブドウ栽培農家のブドウの樹にかける思いが詰まっているような気がした。それは見飽きることのない、見事としか言いようのない光景なのだ。

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