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  07 ,2023

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「軽井沢の4ヵ所の蒸留所をぶらり旅…」
 気がつけば7月も今日で最後である。今月は北海道フェス、利尻蒸留所、そして八郷と石岡の製麦所、さらにTWSCの大試飲会が終わった翌週には鹿児島の6ヵ所の蒸留所を回ってきた。もどって休む間もなく、ガロアのテイスター座談会があり、そして26日の水曜日からはガロアの〝ぶらり旅″の取材で、長野の軽井沢へ行ってきた。
 
 今回訪れる蒸留所は小諸の小諸蒸溜所と、軽井沢町の軽井沢蒸溜所、そして群馬県の北軽井沢蒸留所の3つの予定だったが、軽井沢蒸溜所の取材をしている時に、創業者でオーナーの戸塚酒造の16代目、戸塚さんから「実はもう1つ蒸留所をつくっていて…」という話を聞いてびっくり。我々のまったく知らない蒸留所で、8月には生産に入るというから、急遽それも加えて3ヵ所が4ヵ所ということになった。

 小諸も軽井沢も、そして北軽井沢もユニークで、それぞれ興味深い蒸留所だったが、それらは次号のガロアのぶらり旅と、ジャパニーズ特集で詳しくお伝えしようと思っている。もちろん小諸はコロナ前から計画されていた蒸留所で、元カバラン蒸留所のイアン・チャンさんが副社長兼マスターブレンダーとして参画していることでも話題となっている。日本よりも世界で注目される、本格ウイスキー蒸留所で、先々週グランドオープンしたばかり。

 軽井沢蒸溜所は地元で酒造業を江戸時代初期より営む老舗の戸塚酒造が、満を持してウイスキー造りに挑むもので、16代目の戸塚さんにいろいろ話をうかがった。旧メルシャンの軽井沢蒸溜所のDNAを受け継いだ蒸留所で、工場長はそこで働いていたNさんである。ワンバッチの仕込み量も、スチルの形状も旧軽井沢蒸溜所と、なるべく同じにしたという。ただし建物は大きく、1つ屋根の下にすべて生産設備が配され、実に眺めのよい蒸留所となっている。

 その戸塚さんの口から飛び出したのが、別の蒸留所の存在で、聞けば建物はJAバンクのものを、そっくりそのまま蒸留所に改装したという。さっそく案内されて行ったのが、軽井沢のお隣の御代田町。その田園の中にあるJA佐久浅間銀行の大きな建物が御代田蒸留所となっているのだ。これも詳細は次号ガロアで紹介予定だが、その銀行の1階スペースに3基のスチルがすでに置かれている。
入口の所にあるのは焼酎用のスチルで、その奥に2基のハイブリッドスチルが置かれていて、行った時はちょうど配管が行われている最中だった。すでに焼酎蒸留器は稼働させていて、ハイブリッドも8月から生産に入るという。ここではウイスキーだけでなくウォッカやジン、スピリッツを主に造るというが、とんでもなくユニークな蒸留所の誕生である。これで私たちのリストに、また1つ新しい蒸留所が加わったことになる。

 最後に訪れた北軽井沢の蒸留所も実にユニークで、スチルは1基しかないが、聞いたこともないような国産のメーカーに特別に発注したもので、胴体がステンレス、ヘッドから上の部分が銅でできている。しかもその銅の加工には日本の伝統技術であるヘラしぼりの技法が使われているというから、日本唯一、いや世界でも例を見ないユニークなものだ。オーナーで創業者のSさんは、銀座8丁目でバーをやっているオーナーバーテンダー。縁あって群馬県の北軽井沢の土地を知り、そこに決めたという。

 なぜ群馬なのに軽井沢かと思ったが、私が知らなかっただけで、浅間山の北麓の群馬県側は昔から北軽井沢という地名なのだとか。南側の長野県の軽井沢が有名になってしまったが、古くは北麓のほうが知られていたという。嬬恋も草津も近く、浅間山の噴火の跡である鬼押出しも、実は群馬側にあるのだ。

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