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  02 ,2019

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「ガロアの入稿とコンペの準備…」

 秩父からもどって、今週はウイスキーガロアの入稿作業と、コンペのフライト作り、最終審査員リスト、そしてマスター・オブ・ウイスキーの問題作りに追われている。

 ガロアの入稿のほうはギリギリ昨日の締切りに間に合った。すでに今日、印刷所から初稿ゲラが上がってきて、来週28日の下版に向けて最終の作業に入っている。9割以上の入稿が完了したが、積み残したもの(イベントやインフォメーションなど)もあり、これから1週間かけて136ページすべての校正と、最終原稿だ。

 私自身ほぼほぼ丸ごと1冊書いていることになり、2ヶ月に1度単行本を書くよりもシンドイ作業となっている。まあ、年に6冊本を書いているようなものだから仕方ない。今回からプロの校正者にも入ってもらい、最終的に1字1句チェックしてもらうことにした。

 ウェブなどの記事と紙媒体の大きな違いは、それが人の目に触れるまでに多くの人のチェックが入ることだ。多いときは10回くらい、1つの記事に対してチェックが入る。また紙面構成も重要なポイントで、ウェブでは見る人が勝手にスクロールしてみるので、まったくといっていいほど、デザイン的な構成は盛り込まれない。

 文章もいい加減なものだ。タイトルとかリードとか、小見出し、キャッチ、キャプションなども、ある意味それほど気を使わなくてよい。見る人が勝手に移動させて見ることができるからだ。しかし紙媒体は違う。見開き2ページの小宇宙とでも言おうか。そこには、あらゆる要素が詰め込まれている。それをプロデュースするのが、編集目の役割であり、何よりも経験とセンスが物をいうのだ。…そんな作業を2ヶ月に1回、繰り返していることになる。

 コンペはしかし、まったく違う作業だ。フェスやツアー、検定、コニサーのプロデュースは今までも死ぬほどやってきたが、コンペのプロデュースは私にとっても、まったく未知な分野。すでに最初の構想から1年近く。こんなに長く時間をかけて、1つのプロジェクトに挑むことは、ウイ文研としても初めてである。日々未知なることの連続だが、だからこそ面白いとも言えるのかもしれない。

 自分の過去の体験が役立っているとするならば、これはまさに未知のフィールドに挑む探検隊と同じで、その方法論がある意味、当てはまるということかもしれない。私の原点は、思えば高2の時に、私の母校、佐渡高校で講演してくれた故・西堀栄三郎さんの南極探検の話かもしれない。

 西堀さんは第一次南極越冬隊の隊長で、もと京大山岳部の出身。その後、岩波新書で出ていた『遠征記』をむさぼるようにして読んだ記憶がある。当時の私のバイブルだった。大学で探検部に入ったのも、もちろん西堀さんの影響だ。当時、新聞部だった私が書いてもらった色紙には、『日日是新新』と書かれていた。

 西堀さんは京都西陣の出身で、たしか今西錦司さんと同級生。京大時代、共に山岳部に在席していた西堀さんが、「どうもパン食では力が出ない」と言ったら、「そんなことでは海外遠征はできない」と、いわれたという。発奮した西堀さんは、それから3食パン食ですごし、しかも大学までの道のりを毎日異なる道を選んで4年間通ったという。もちろん私の記憶違いがあるかもしれないが、『日日是新新』という言葉は、そんなエピソードと一緒に、私の座右の銘となった。

 まあ、フィールドは違えど、コンペも遠征隊と同じで、1つ1つのことをシュミレーションし、本番まで日々積み上げていくことだと思っている。


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* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter

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