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  01 ,2019

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「パズルと検定の英文問題…」

 検定の問題づくりは一段落したが、このところコンペのフライト作り、審査員の組み合わせ、どのセッションに出てもらうかで、連日のように頭を悩ませている。まるで難解なパズルのようで、かなりの時間がかかっている。やはり来てもらう以上、できるだけスムーズに、そして実りのあるものにしてもらいたいと思うからだ。

 もちろん主催者側として、どうしたら公正なジャッジができるかが、一番重要だ。そのためのメンバーをどう組むのか、その6名のメンバーに何をブラインドでやってもらうのか、ギリギリまで悩むことになる。私自身が海外のジャッジを経験してみて、大きな疑問を持ったのが、まさにそのことだった。ハッキリ言って、ジャッジのことを考えていたとは思えないからだ。素人同然の人がいたし、そもそも私のジャッジテーブルで、私は3日間計50~60アイテムのテイスティングをしたが、1つもウイスキーがなかった…。

 コンペなんてそんなものだと言ってしまえばそれまでだが、だからこそ、そうではない本当の意味でのコンペをやりたいと思ったのだ。今回日本人のジャッジに限定したのも、まずは私自身が、それぞれのジャッジの力量や経験をある程度分かっている必要があると思ったからだ。それ故に、ジャッジの組み合わせと、フライトの組み合わせは、本当に難解なパズルを解くかのようだ。

 ガロアの発送も終わり、すでに次号のガロアの取材、編集、原稿書きに入っているが、目下の悩みはコンペのこと、ツアー、フェス、セミナー、コンサルのことでやることが山積みで、原稿を書く時間が取れないということだ。物書きの悲しい性だが、絶えず頭の中に〆切りのことがチラついている。ヘタをすると、夢にまで出てきそうだ。

 そのコンサルも、現在のクラフトブームを反映してか、佐賀、そして今度は新潟の新しいプロジェクトが動き出している。北海道の紅櫻はとりあえずジンだったが、佐賀、新潟はクラフトウイスキーである。このところフォーサイスをはじめ、いろんな所に蒸留機器の見積もりをとっている。原材料の調達も含め、この分野もある意味、日進月歩で、激しく世界は動いている…。ウイ文研としてコンサルを引き受ける以上、ヘタなものはつくれないという、プレッシャーも感じている。

 検定については、今回3級、2級、1級、そしてバーボン級の問題、合計350問(BW級は50問)を作ったが、申し込みの〆切も連休明けに迫っている。今年はジャパニーズ級の公式テキストの全面改定版も出す予定で、いずれ中国語版も出したいと思っている。実は今回、中国のソムリエ協会(?)からアプローチがあり、とりあえず検定2級を何人かの中国人講師が受けたいということで、2級のみ英語版をつくる作業を進めている。

 いきなり中国語に訳しても、私たちがチェックできないので、まずは英語版をつくり、英語で検定2級を受けてもらうことにしたのだ。以前一度だけ、ウイスキーエキスパートの問題を英語に翻訳したことがあり(14年前)、たまたまウイスキーライヴで来日していたエドリントンのマスターブレンダー、ジョン・ラムゼイさんなど何人かに渡して解いてもらったことがある。

 もちろん半分遊びで(問題は100%真剣だが)、だれも真剣に受け取ってくれなかったが、エドリントンのラムゼイさんだけが面白がってくれて、ホテルで一晩解いてみてくれた。翌日解答を渡されて、採点をしてみたら70点台で、「オレは合格か?」と、しつこく聞かれたのを思い出した。もちろん、「ありがとうございました。合格です!」と答えたら、本当に嬉しそうだったのを覚えている。

 検定はそれとは違うが、次回、第9回目くらいからは、すこしずつ英語版、そして中国語版も考えていきたいと思っている。世界は今ようやくウイスキーの楽しみの1つが、「Study」であることに気付いたということかもしれない。

 サントリーが世界5大ウイスキーすべてをブレンドした「碧(あお)」というウイスキーを、この4月から発売すると発表したばかり。その本当の価値、面白さ、そして美味しさを知るためには、「知」が不可欠なのだと改めて思っている。


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