28
02 ,2018
26日(月)朝8時10分発のJAL便で鹿児島へ。今回は空港でレンタカーを借り、車で日置市の小正醸造の嘉之助蒸溜所を目指す。ナビでは2時間半の表示だったが、予定より早く12時すぎに到着したので、周辺のロケーションを確認。”日本三大美浜”の1つといわれる吹上浜の雄大な景色を楽しんで、地元で評判の海鮮レストランで昼食。
2時に嘉之助に行き、専務の小正さんの案内で真新しい蒸留所を見て回る。蒸留所は吹上浜の砂と海の色を取り入れたデザイン的にも見事なもので、内部も木をふんだんに使って、和と洋が見事に融合している。
仕込みは麦芽1トンで、マッシュタンからスチルに至るまで、すべて三宅製作所。北の厚岸がすべてフォーサイスであるのと好対照で、そういう意味ではスゴイの一語。スチルは3基で、すべてワームタブ方式。ラインアームの角度が微妙に異なっているのも、いろいろなタイプの原酒の造り分けができるようになっているからだ。
ニューポットの試飲と、小正さんのメロー小鶴の試飲をさせてもらったのは、目の前に吹上浜、そして東シナ海の大パノラマが広がるカウンターのテイスティングルームだ。とにかく、これだけのロケーションの蒸留所は世界中探しても、どこにもないかもしれない。
詳細は次号の『ウイスキーガロア』に譲るが、メロー小鶴も、ニューポットも実に美味しかった。取材後、鹿児島市にもどりホテルにチェックイン。夜はウナギを食した後、天文館のバー「小原」へ。そこに合流した小正さんと、11時すぎまでウイスキー談義。
昨日の火曜日は朝9時半にホテルを出発して、薩摩川内市にある田苑酒造へ。塚田さんご夫妻に案内していただいたもので、工場では製造部長の武田さんに工程のすべてを案内してもらった。田苑といえば麦焼酎で、しかも100%樽貯蔵が最大のウリだが、これもガロアの「国酒探訪」でやりたいと思っている。
その後、塚田さんご夫妻と地元のフレンチレストランで昼食をとったあと、樋脇町の自宅も見せてもらった。築400年という武家屋敷で、当時島津藩から30石の扶持(ふち)をもらっていたという。壁がピンク色なのは、土に豚の血を混ぜていたからだというが、今でもその色が鮮やかに残っている。
夕方、ホテルにもどり、夜は佐多さんや東京から来ていた長野屋のHさんらと7人で豚しゃぶ。今日は8時半にホテルを出発して、2時間半のドライブで、宮崎県の日南市にある京屋酒造へ。部長の山下さんの案内で、京屋のジン造り、そして焼酎造りを見せてもらった。
とにかく3日間でウイスキーの嘉之助(小正)、そして麦焼酎の田苑、さらに宮崎の油津吟(ゆずジン)と、3つのそれぞれ個性的な蒸留所、蔵を見て回ることができた。とにかく今、鹿児島や宮崎など、南九州が熱いと肌で感じた3日間だった。ぜひ次号のガロアを楽しみにしてもらいたい。






* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter
スポンサーサイト