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11 ,2013
駅で盛岡行きの新幹線のチケットを購入して、そのまま地下鉄で茅場町の明治屋へ。11時からイアン・マクロード社のジョナサン・スコット氏にインタビュー。ジョナサンは「アイル・オブ・スカイ」のアジア担当部長で、何度も来日しているし、スコットランドのグレンゴイン蒸留所でも会っているが、インタビューするのは初めて。明治屋が今年から「アイル・オブ・スカイ」の正規代理店となったのを機に来日したものだ。
今回のインタビューは来年1月30日発売の『Whisky World』に掲載するためのもの。大阪から編集のMさん、カメラマンのFさんも来て、スコ文研スタッフのNさんを合わせて4人という取材スタッフとなった。最初にとりあえず、イアン・マクロード社とその創始者、ブランドの誕生の経緯などを伺い、その後5種類のテイスティングをしながら、ブレンドの特徴などを聞いた。そもそもレシピは19世紀の終わり頃に誕生していたというが、正式にイアン・マクロード社としてスタートしたのは1933年のこと。
実は創業者のイアンとその兄弟はアメリカ向けのウイスキーの輸出で成功していたが、1933年に禁酒法が撤廃! つまりそれまでは非合法な密輸ウイスキーで稼いでいたことになる。しかし禁酒法が解除されたので、やむを得ず正規の輸出をするため、イアン・マクロード社を設立したというのだ。アメリカの禁酒法にまつわる話は、それこそ無尽蔵といえるくらい、まだまだ多くエピソードがあるのだろう。
それはともかく、8年、21年とテイスティングし、次に50年物のアイル・オブ・スカイをテイスティング。まさか50年物をテイスティングできるとは思っていなかったが、これが驚きのブレンデッドであった。非常にフルーティーでスイート。それでいてフレッシュさもあり、うっとりするような陶酔感がある。通常50年物というと、もっと色も濃く、樽香が出すぎていてもおかしくないのだが、これは見事なバランスを保っている。奇蹟のようなブレンデッドである。総本数400本! そのうち日本には60本近く入っているようだが、これで1本20万円は安い。とにかく、とてもブレンデッドとは思えない味なのだ。
そこまでで3種。さらに驚くべきことに来年発売予定の18年、21年のセカンドバージョンも試飲させてもらった。50年の後では、ちょっとと思ったが、実際サンプルをテイスティングしてみると、これも悪くない。特に21年のセカンドが秀逸。今でているファーストリリースとほぼ同じレシピながら、当時の原酒の一部を取ってあり、今回それをメインに使っているという。前回のボトリングが、確か2008年頃といっていたので、さらに5~6年の熟成を重ねたことになる。そこに今回新たに21年物のグレーン原酒を加えたという。両方飲み比べると、その違いが分かって、より面白い。
ということで、12時半すぎにインタビューは終了し、その後ワールドのスタッフと近所のソバ屋で定食を食べながら、次号のミーティング。つい先日出たばかりなのに、もう次号のミーティングである。その後、一度スコ文研にもどり、通信の原稿の校正をして、夕方、ようやく恵比寿の仕事場にもどった。さすがに連日昼間のテイスティングはキツイ…。夜はとりあえず、節酒(?)とすることにした。あまり、意味があるとも思えないのだが。
(撮影:藤田明弓)




* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter
今回のインタビューは来年1月30日発売の『Whisky World』に掲載するためのもの。大阪から編集のMさん、カメラマンのFさんも来て、スコ文研スタッフのNさんを合わせて4人という取材スタッフとなった。最初にとりあえず、イアン・マクロード社とその創始者、ブランドの誕生の経緯などを伺い、その後5種類のテイスティングをしながら、ブレンドの特徴などを聞いた。そもそもレシピは19世紀の終わり頃に誕生していたというが、正式にイアン・マクロード社としてスタートしたのは1933年のこと。
実は創業者のイアンとその兄弟はアメリカ向けのウイスキーの輸出で成功していたが、1933年に禁酒法が撤廃! つまりそれまでは非合法な密輸ウイスキーで稼いでいたことになる。しかし禁酒法が解除されたので、やむを得ず正規の輸出をするため、イアン・マクロード社を設立したというのだ。アメリカの禁酒法にまつわる話は、それこそ無尽蔵といえるくらい、まだまだ多くエピソードがあるのだろう。
それはともかく、8年、21年とテイスティングし、次に50年物のアイル・オブ・スカイをテイスティング。まさか50年物をテイスティングできるとは思っていなかったが、これが驚きのブレンデッドであった。非常にフルーティーでスイート。それでいてフレッシュさもあり、うっとりするような陶酔感がある。通常50年物というと、もっと色も濃く、樽香が出すぎていてもおかしくないのだが、これは見事なバランスを保っている。奇蹟のようなブレンデッドである。総本数400本! そのうち日本には60本近く入っているようだが、これで1本20万円は安い。とにかく、とてもブレンデッドとは思えない味なのだ。
そこまでで3種。さらに驚くべきことに来年発売予定の18年、21年のセカンドバージョンも試飲させてもらった。50年の後では、ちょっとと思ったが、実際サンプルをテイスティングしてみると、これも悪くない。特に21年のセカンドが秀逸。今でているファーストリリースとほぼ同じレシピながら、当時の原酒の一部を取ってあり、今回それをメインに使っているという。前回のボトリングが、確か2008年頃といっていたので、さらに5~6年の熟成を重ねたことになる。そこに今回新たに21年物のグレーン原酒を加えたという。両方飲み比べると、その違いが分かって、より面白い。
ということで、12時半すぎにインタビューは終了し、その後ワールドのスタッフと近所のソバ屋で定食を食べながら、次号のミーティング。つい先日出たばかりなのに、もう次号のミーティングである。その後、一度スコ文研にもどり、通信の原稿の校正をして、夕方、ようやく恵比寿の仕事場にもどった。さすがに連日昼間のテイスティングはキツイ…。夜はとりあえず、節酒(?)とすることにした。あまり、意味があるとも思えないのだが。
(撮影:藤田明弓)




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