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  09 ,2019

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「輿水さんの古稀を祝う会」
 『ウイスキーガロア』も発送し、さらに今週はTWSCの焼酎コンペのパンフレットも刷り上がり、それを全国の本格焼酎メーカー約500社にも発送を開始した。ウイスキー&スピリッツのパンフレットとは、また別のなかなかのパンフレットだと思っている。

 さらに長和の準備、9月29日に行われるレクチャラー養成一日セミナーの準備、そして琵琶湖ウイスキークルーズ、宮古のシングルモルトの集いの準備も進めている。もちろん東京フェスもセミナー情報の公開も始まり、来週25日の水曜日からは、そのセミナーチケットの販売も始まる。

 と、まったく息つく間もないハードスケジュールが続くが、そんな中、昨日はサントリーの名誉チーフブレンダー、輿水さんの古稀の祝いを、東京の八芳園で催すことができた。

 これは輿水さんが、来年の第2回のTWSC、そして焼酎コンペの実行委員に新しく就任していただいたこともあり、TWSC実行委員会とウイ文研の有志で、催すことになったものだ。

 晴れがましい席は苦手、あまり大げさにしたくないという輿水さんらしい要望もあり、TWSC実行委員、審査員、そしてウイ文研の関係者だけに声をかけさせてもらったが、それでも北は北海道から南は九州まで、50名近い参加者が集まり、心のこもった古稀の祝いとなった。

 改めて、輿水さんの温かい人柄に触れ、貴重な体験ができたものと思う。主催者代表として冒頭に私のほうから挨拶させてもらったが、来賓代表としてスピーチしていただいたのはニッカウヰスキー取締役で、チーフブレンダーの佐久間さんだった。TWSC、ウイ文研を代表して、改めて感謝申し上げたいと思う。

 ホテルのほうにもよくしていただき、ウイスキーは、すべて持ち込みとさせていただいた。もちろんサントリーの製品、サントリーが輸入するものばかりで、乾杯用、ハイボール用としてスペシャルなボトルは、私のほうでつくらせてもらった。

 スコッチのシングルモルトを10種類近くブレンドしたブレンデッドモルトで、ラベルには『ウイスキー検定公式テキスト』のカバーに使った、輿水さんが写っている写真を使わせてもらった。7~8年前に私が山﨑の熟成庫で撮ったもので、6本のみの、この日のためだけのボトルである。

 会は6時半に始まり、終了したのが9時。最後に参加者全員と、そしてウイ文研スタッフと輿水さんとの記念写真も撮ることができた。改めて東京フェス、そして来年3月のTWSCに向けて頑張らねばと、思いを新たにした次第だ。

 もちろん次号の『ウイスキーガロア』も、待ったなしだし、今週末には9回目となる長和のフェスが待っている。

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* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter

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「20種のブレンデッドをテイスティング」
 久しぶりにセミナーも地方出張もない3連休だったが、どこへも出かけることができず、ひたすらガロアの原稿書きと、ウイスキーコニサーの教本下巻の執筆、校正作業。

 次号のガロア(11月12日発売)では巻頭でスコッチのブレンデッド特集をやることになり、その巻頭原稿と、スタンダードクラス(ノンエイジ)20種の飲み比べを行う。12年、18年クラスは私を含めたガロアのテイスター、TWSCの実行委員、総勢12名で全18種類を、これはブラインドでやることを決定していて、その結果を持ち寄って10月6日(日)に座談会を開く予定である。

 しかし、これにスタンダードクラス20本を加えるとテイスターに負荷がかかりすぎるのと、時間がないため、急遽、私一人でそれをやることにしたのだ。そのため、土・日と午後からウイ文研に行き、一人で黙々テイスティングを行う。以前『ブレンデッドウィスキー大全』のために150近いボトルをテイスティングしたことがあったが、あの時は1日限定6~7種類と決めていた。したがって1ヵ月以上かかったが、今回は時間がない。

 きっちりとしたテイスティングノートを書くわけではないので、2日で(実質1日半)やってしまう。その上で一応100点満点で、私なりの点数を付けてみた。その結果は…。それはガロアを見てのお楽しみだが、20種をやってみて、いくつか分かったことがある。

 1つは、比較テイスティング(水平テイスティング)をしないと分からないことだが、それぞれに違いがあるということだ。ノンエイジのブレンデッドのスタンダードクラスはどれを飲んでも同じ、という先入観がどうしてもあるが、飲み比べてみるとその違いが分かる。

 さらに、グレーン原酒の使い方だ。この多寡によって、かなり印象が異なる。もちろんブレンドのキーとなるキーモルトの個性もある。その中で、今までのスコッチと大きく異なると思ったのが、ラベル5と新生ハイランドクイーンだ。ラベル5はフランスのラ・マルティニケーズ社のブランドで、キーモルトはグレンマレイ。ハイランドクイーンもかつてはマクドナルドミュアー社で、キーモルトはグレンマレイだったが、現在はオーナーも変わり、おそらくタリバーディンがメインに使われているものと思われる。親会社は、こちらもフランスだ。

 どちらもフルーティでエレガント、ボディは極端に軽いが、新世紀のブレンデッド、いやヨーロッパスタイルのブレンデッドを感じさせる(そんなものがあるとしてだが)。フランス人がやったら、こうなるのか…と、思わせるものがあるのだ。

 コニサー教本の下巻の校正は、今週からやり始めているが、これがシンドイ作業を強いられている。毎日数時間やっても、まだ全体の50分の1もいっていないのだ。時間と体力、そしてなによりも視力との闘いで、このままやり続けたらどうなるのかという不安もある。しかし、やり続けないと終わりはこないので、ゴールを信じて、ひたすらやるしかない。

 敬老の日の3連休は、私にとっては「酷老の日」とでも呼ぶべき、3連休となってしまった。

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* ウイスキー文化研究所公式HP
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「東京フェスの記念ボトル2種のラベル…」
 このところ北海道フェス、長和フェスの100mlおみやげボトルのラベルを作ってきたが、東京フェス・オリジナル記念ボトルの2つのボトルのラベルも、私の“天空のチベット”シリーズでいくことにした。

 1つはスコッチのグレントファースで、1992年蒸留の21年物。トファースはジェームズ・ブキャナンが1897年に創業した蒸留所で、長くDCL傘下の蒸留所としてブラック&ホワイトや、かの有名なロイヤル・ハウスホールドの原酒を造ってきた。1985年にDCLがモスボールとしたが、その後アライドドメック社が買収し、1992年8月から生産を再開した。

 このボトルは再開直後の1992年9月に蒸留した原酒で、いわばロイヤル・ハウスホールドの原酒となるべきものだったのだろう。その後蒸留所は2005年にペルノリカールによって買収され、現在はバランタインなどの原酒となっている。ちなみに現在のロイヤル・ハウスホールドは、ディアジオ社系列で、ダルウィニーがキーモルトとなっている。

 そのグレントファースの21年物のボトルにふさわしい(?)ということで、1981年冬、私がザンスカール(西チベット)の村々を回った時に撮影した子供の写真を選んだ。なんとなく“ライフシリーズ”に似ているとの声もあったが、それを意識したわけではない(と、思う…)。あくまでもウイ文研の“天空のチベット”シリーズである。

 もう1本は、フェスのチラシでは、“シークレットボトル”となっていたが、マルス信州蒸溜所の駒ヶ岳で、こちらは2012年6月蒸留の7年物。フェノール値50ppmのヘビリーピート麦芽を使った、シングルカスクのカスクストレングスで、TWSC2019で、最高金賞をとった駒ヶ岳6年と同じスペックの、樽違いである。

 非常にスモーキーで、パワフル。しかしスイートで7年熟成とは思えない複雑さがあり、珠玉のモルトとなっている。マルス信州は前年の2011年に19年ぶりに再操業を果たした蒸留所で、その2年目。バランス的にも安定しており、このモルトを飲むと、竹鶴政孝のDNAを感じる。なぜならばスチルの設計にあたったのは岩井喜一郎で、岩井が参考にしたのが、部下の竹鶴が書いた例の『竹鶴ノート』だったからだ。まさに100年の時を経て、蘇った竹鶴のDNAのようなウイスキーなのだ。

 その駒ヶ岳2012年のために選んだのが、同じく天空のシリーズの写真で、1975年に私がラダックの中心地、レーのシャンカル寺院で撮影した千手千眼千足観音である。チベット密教の秘宝ともいえる仏像で、手も眼(第3の眼)も足も千あるのは、あまねく衆生の苦しみを見つけ、それを救済し、邪悪なものを踏みつけるためである。

 日本の山は、もともと北アルプスも南アルプスも、そしてマルス信州がある中央アルプスも、山岳信仰の対象で、密教修験者の祈りの対象、修業の場でもあった。同じ密教ということでチベット仏教の観音像を選んだのだ。

 1975年から76年にかけて、私たち学習院大学探検部ラダック・ザンスカール遠征隊は、ラダック・ザンスカール地方のゴンパ(寺院)を回り、そこで民俗調査だけでなく、仏像、壁画調査もしていたのだ…。

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「東京フェスの私のセミナーについて」
 昨日は家具の配送、今日は朝8時半から6年ぶり(!)となる健康診断で、テンヤワンヤだったが、その合間にもTWSC、次号ガロア、そしてチベットの本、長和、東京フェスのことでミーティング三昧…。

 長和は恒例の青空クイズ、有料試飲・無料試飲リスト、物販リストも用意が整い、あとは行くだけだ。東京フェスはセミナーも、オリジナル記念ボトルも、ほぼ固まり、そのラベル作りも始まっている。

 今年の東京フェスは初日に8コマ、2日目に6コマ、計14コマやる予定でいるが、そのうちの1つは私のセミナーで、もう1つは私とイアン・チャン氏で、“14年目を迎えたカバランの現在地”として、最新情報をプレゼンする予定だ。ちょうど、東京フェスに合わせるようにして新商品も出るし、ジンも日本での正規販売が決まったようだ。それらについても聞きたいと思っている。

 私のセミナーは、「すべてはボウモアから始まった!」と題するセミナーで、ウイスキーライター、評論家、そしてスコ文研(ウイ文研)の31年の歴史(スコ文研は19年)について語る予定だ。

 そのテイスティングアイテムは、①ボウモア・ダンピー12年(旧瓶)、②ボウモア1993、8yo、③土屋守シングルカスクコレクション、ロングモーン1969、④同グレンファークラス1966、⑤スコ文研オリジナル、シングルモルト余市10年カスクストレングスの5本。

 ①のボウモアは今から31年前、私がエジンバラに招待された時、スコットランド政府観光局のアリス・ウッドさんからプレゼントされたのと同じもので、これを飲んで私はアイラ島に行こうと決めたのだった。それが実現したのが1989年10月のことで、ちょうど、あれから30年。初めて訪れた蒸留所も、もちろんボウモアだった。

 そういう意味では、まさに原点といえるもので、このボウモア12年との出会いがなかったら、今の私はなかったかもしれない…。

 ②のボウモア1993は、前田という酒販店が詰めたもので、通称「前田のボウモア」。2000年の11月ボトリングで、8年物だが、1993年のボウモアの評価を高めた、今となっては幻のボトルだ。当時ボウモアのパフューミーさが問題になっていたが、それが払拭されているのがこの前田のボウモアで、そういう意味でもボウモアファンを驚かせた。

 ③④は2000年の、やはりミレニアムにボトリングされた私のシングルカスクコレクションで、ロングモーン、グレンファークラス、グレンリベットの3本が特別にボトリングされた。どれも60年代蒸留という、今では考えられないアイテムで、中でもこのロングモーン1969とファークラス66は、出色のシングルモルト。シリアルナンバー7番は私の番号で、もちろん、これ1本しかない。とにかく、この2本はスゴイの一語。ロングモーンはアメリカンホワイトオークのホグスヘッド樽で、ファークラスはもちろんオロロソシェリーバット樽。とんでもない色だ。

 最後がスコ文研設立2年目の2002年11月に瓶詰した、スコ文研オリジナルのシングルモルト余市。これは確か第2弾だったと思うが、サンプルから樽を選んだのは私と、そして当時のチーフブレンダー、佐藤茂生さんだった。限定100本の瓶詰めで、これはそのシリアルナンバー1番のボトルである。

 スコ文研のオリジナル第1弾は、2001年に瓶詰したシングルカスクの軽井沢で、確か当時は1本6000円だったと記憶する。あれから約20年で、これまでにオリジナルボトルは100本以上をリリースしてきた。残念ながら私にはボトルをコレクションする趣味がないので、古いもので残っているのは10種類もないのだが…。

 いずれにしろ、飲めるうちが花と思って、これからもフェスのたびに開けていこうと思っている。

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「TWSCとエキスパートのセミナー」
 ガロアが一段落し、長和、琵琶湖、そして、いよいよ東京フェスに向けて準備、ミーティングが進められている。もうじきガロアとともに東京フェスのチラシも会員向け、定期購読者向けに発送されるが、そこに同封する東京フェスのセミナー情報にも、すでに変更が出ている。

 当初、初日に6コマ、2日目に6コマ、計12コマのセミナーをやる予定でいたが、初日にもう2コマ増やし、計14コマとすることにした。やはり海外からやってくる造り手でセミナーを希望する者が多いからだ。ウイ文研としても、できるかぎり希望を叶えてあげたいが、コマ数にはどうしても限界がある。これは今後の課題かもしれない。

 私たちがセミナーをお願いするかどうかの基準は、やはり私たち自身が、今聴きたい話は何かということだ。そのため、こちらからテーマやテイスティングアイテムについて、注文させてもらうこともある。ウイスキーの世界で今何が起こっているのか…、そのホットな話を皆さんに提供したいと考えている。

 その東京フェスのオリジナル記念ボトルも最終的に4種類が揃った。チラシには間に合っていないものもあるが、10月には詳細が発表できるだろう。今年はスコッチが2本、アイリッシュが1本、そしてジャパニーズが1本である。

 そんなことをやりながら、土曜日はTWSCの定期セミナー、今回は3回目ということで、ジンの最終回と、そしてラムの第1回が始まった。3回シリーズのジンは、最後がジャパニーズクラフトジン。①サントリーのROKU、②養命酒の香の森、③京都蒸溜所の季の美、④京屋の油津吟、⑤本坊の和美人、⑥佐多宗二商店の仁の心、冬の6種で、それぞれ造りの現場を画像で見ていただき、その後テイスティング。

 私のジンセミナーの後は、ラム協会会長の海老沢さんによるラムセミナー。ここでも計7種のテイスティングを行い、その後TWSC実行委員のHさん、Nさんと神楽坂の「八海山」へ。軽くビールと八海山を飲んで、最後は新潟名物のへぎそばを。

 今日は朝イチで大崎の人事労務会館に行き9時すぎからウイスキーエキスパートの集中対策講座。東京はこれが2回目で、今年のセミナーの最終回。80名以上の受講者がいて、改めてコニサーの人気ぶり(?)がうかがえた。

 例によってスコッチ、アメリカン、カナディアン、アイリッシュ、ジャパニーズは私が担当し、最後のモルトウイスキー、グレーンウイスキーの製造は、今回はマスター・オブ・ウイスキーの静谷さんに担当してもらった。

 これで今年の集中セミナーは、マスターの3人がそれぞれ製造を担当したことになる。いずれ私に代わって講師になれる人をと思って、今年から取り組んでいることだが、快く引き受けてくれているマスターには感謝である。次はなんとか、彼らが講義できるように、教本下巻の改訂版も出さなければと思っている…。

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