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  07 ,2020

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「カバランが1位、2位、3位を独占!!」
 TWSCの公式ガイドブックの編集作業が佳境を迎えている(来週木曜入稿)。最高金賞、金賞、銀賞、銅賞、そしてカテゴリーウィナー(37本が選ばれた)、ベスト・ディスティラリー賞が決まり、最後の賞である「ベスト・オブ・ザ・ベスト」の集計が終わって、ついに今年のナンバーワン・シングルモルトが決まった。

 今回のTWSCには128本のシングルモルトが出品されていたが、その中で得点の高いものを上位から14品選び(最高金賞、金賞上位)、それを特別に編成したテイスティングチーム13名に再びサンプル小瓶に詰めて送り、ブラインドでリモート審査をやってもらった。昨年と違うのは、14本を100点満点で採点してもらったことで、その平均点を出し1位から14位までを決めた。

 その結果についてはプレスリリースで今日中に発表するつもりだが、驚いたことに1位から3位までをカバランのソリストが独占した。1位がヴィーニョバリックで、2位がExバーボン、そして3位がオロロソシェリーである。1位のヴィーニョは昨年も最高金賞だったが、これで、ついにベスト・オブ・ザ・ベストの栄冠を手にすることになった。ちなみに4、5、6位はジャパニーズで、カバランのソリスト・フィノカスクが8位となっている。とにかくカバラン恐るべしである。

 ヴィーニョバリックはポルトガルのワイン樽で熟成させたもので、イアン・チャンさんの話では赤ワイン樽ということだったが、何のワインか分からない。しかしカバランが数年前から取り組んでいる、自社のクーパレッジの「STR」という樽の内面処理が、うまく効いている。Sはシェービング、Tはトースト、Rはリチャーのことで、一度使った樽の内面を削り、それを遠赤外線でトーストし、その上でチャーする(リチャー)という、究極のウッドマネジメントだ。それが最も効いているのが、ヴィーニョバリックだと、イアンさんが言っていた。いずれにしろ、早い時期にオンラインによるテイスティングを行いたいと思っている。

 洋酒のガイドブックもだが、実は今週、焼酎の結果も出ており、来週中にはやはりプレスリリース、SNS上での発表ができそうだ。洋酒同様、点数の高いものから最高金、金、銀、銅とほぼ決定し、現在その最終確認を実行委員とつめている。これも8月中旬には、ガイドブックを出したいと思っている。

 と、相変わらずの殺人的スケジュールをこなしていたら、昨日嬉しい報せが入った。小学館から出しているウイスキー検定の公式テキストが、なんとまた3000部の重版が決まったというのだ。これで旧版と合わせると2万部近く出ていることになる。オンラインでの検定セミナーも視聴者が増え、もうじき登録者が1000名を超える。今週もまた、土曜日にウイ文研で3時間くらいの収録を行う予定だ。

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* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter

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「検定と無料オンラインセミナーの収録を始める」
 気がつけばもうじき6月も終わるが、この4月からは本当にコロナ一色だった。ようやくコロナ前の体制の7割くらいはもどっているが、それでも仕事のやり方、会社のあり方が一変している。東京都の感染者が、じわりじわりと増えているのが気になるが、とにかくコロナと付き合って仕事を続けるしかない。

 緊急事態宣言中に始まったのが、オンラインによるテイスティング、「スコ文研テイスティング」。昨日の金曜で無事5回目を終了した。毎回5~6本、2週間に1回で、計30本近くを飲んできたことになる。当初は慣れないオンラインテイスティングで、どれだけ人が集まるのだろうと思っていたが、毎回20~30名くらい集まり、胸をなでおろしている。7月からは少し内容を見直し、より充実させたいと思っている。

 昨日は久しぶりに、終わった後に代表世話人のSさんと恵比寿駅前の蕎麦屋に行く。コロナの期間中、ずっと休業していたので、行くのは5ヵ月ぶりだ。横にある酒屋の紀伊国屋にも寄って、K君とも久しぶりに話をする。表の貼紙に「ポートエレンあります」と書いてあったからだ。ということで、途中から店を閉めたK君も合流して、久しぶりに3人で話をする。

 今日は午前中、TWSC公式パンフレットの原稿を書いて、午後2時すぎにウイ文研。4月から今日まで、結局土日は、ほぼウイ文研に出社していることになる…。ウイ文研に行った目的はウイスキー検定のオンライン無料セミナーをやるためだったが、これがやり始めると時間がいくらあっても足りないことに気がついた。

 当初は3級で90分、2級で90分と思っていたが、検定テキストにそって話をするということは、とてもそんな時間では足りない。第1章の酒の種類と原料のところから始まって、最初の1時間ちょいは2章のスコットランドの概要で終わってしまった。そこで90分ではなく、オンラインなのだから3級、2級合わせて1時間ずつくらいの構成を、7~8回行うことに、急遽改めた。やはり90分は話すほうも聞くほうもツライと思ったからだ。

 で、その後、1時間くらいで区切ることにして、2講目はスコッチモルトウイスキーの製造と生産地区分。そして続けて3講目としてハイランドの主な蒸留所について最新情報も交えながら、その蒸留所の歴史、ストーリーについて話をする。

 2時15分から始まった収録が終了したのが、5時半すぎ。さすがに3時間以上やると疲れてしまう。4講目以降は日を改めることにした。3級・2級をすべて話し終えるのに、おそらく10時間近くはかかるものと思われるが、ユーチューブ、しかも無料でやるセミナーだから、3級・2級といわず、検定だけでなくコニサー受験の方にも見てもらいたいと思っている。好きな時に、いつでも見られるというのが、このWBBCのいいところなのだから…。


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* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter

 

「東京フェスと超レア物ジャパニーズのテイスティング」
 緊急事態宣言が解除されて1ヵ月。今週からウイ文研では週4日出社、1日テレワークのシステムに移行した。もちろん担当部署によっては1日出社、4日テレワークというフレックスも導入している。まだまだコロナは用心しないといけないからだ。

 それを受けて、このところ連日のようにミーティングを行っている。必要最低限ではあるが、徐々に外部とのミーティングも再開だ。昨日はTWSCの公式ガイドブックのデザインを担当する会社と、編集ミーティング。それが終わって、今度は週イチで行っている全体ミーティング。

 喫緊の課題はTWSCのガイドブック、ウイスキープロフェッショナルの試験、そしてウイスキーエキスパートのオンラインセミナー、そして試験日の確定と、会場探しである。検定はすでに申込みが始まっていて、すでに数百人の方から申込みをいただいている。

 さらに、このところ何度か話し合ってきたが、一番の課題は11月に迫った東京フェスについてだ。すでに11月の13、14の2日間、会場は押さえてある。昨年、一昨年と同じ高田馬場のベルサールだ。しかし、本当にできるのか、できるとしたら、どんな方法が良いのか。検討しなければならないことが山のようにある。

 マスクやフェイスシールド、体温検査や消毒など、あらゆるコロナ対策を取りながら、しかしフェスとして、参加者も出展者も楽しめるものとは何なのかを、この1~2ヵ月考えている。もちろんスタッフの問題もある。昨年に比べて5人ほど少ない10人のスタッフで、しかもフェス担当がゼロという状態で、本当に企画・運営ができるのかという問題である。

 未知なる領域に挑むことは嫌いではないし、それはまさに探検そのもので、ワクワクするが、時間はいつまでも待ってはくれない。遅くとも7月下旬までには決断したいと思っている。
 
 フェスといえば、幻となったジャパニーズフェスで私がやる予定でいたスペシャルセミナーを、オンラインのスコ文研テイスティングでやることにした。すでにHPなどでアップしているが、7月17日(金)、30名限定で行いたいと思っている。当初の10日から17日に変更したのは、10日の日は厚岸の取材で、急遽北海道に行くことが決定したからだ。少しずつではあるが、取材も再開させているのだ。

 本日は、そのスコ文研テイスティングの5回目。テーマはアイリッシュウイスキーである。TWSCのガイドブックが出れば(7月下旬予定)、いよいよ、TWSC2020の受賞ボトルのオンラインテイスティングも始めるつもりだ。


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* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter

 

「公式ガイドブックとアマビエ、アマビコボトル…」
 TWSCの結果発表以来、続々と問い合わせ、受賞した企業のプレスリリースが相次いでいるが、公式ガイドブックのほうも、それに合わせて急ピッチで編集作業を進めている。
 
 最高金賞、金賞、銀賞、銅賞の受賞は決まったが、TWSCの賞はこれだけではない。ベスト・ディスティラリー賞として、スコッチ、スコッチクラフト、ジャパニーズクラフト、アイリッシュクラフト、ワールドウイスキーの5つの蒸留所賞が待っている。

 スコッチとスコッチクラフトについては、昨年の東京フェスのあたりから、公式ジャッジ、一般愛好家にアンケートをお願いしていた。その結果はすでに出ているので、来週中には発表したいと思っている。ジャパニーズクラフトについては、今年から実行委員の投票で決することにした。1位から5位までを、各実行委員に投票してもらい、その集計をもとに決めたいと思っている。アイリッシュクラフトとワールドについては、それを分かっているジャッジも実行委員もいないということで、実行委員長である私の独断で決めさせていただくことにした。これも近日中に発表したいと思っている。

 さらに金・銀・銅とは別に、それぞれのカテゴリーで最高得点を取ったものの中から、そのカテゴリーを代表するにふさわしいというアイテムを実行委員会で選び「カテゴリーウィナー」として表彰したいと思っている。これも今集計中だが、最終的には30~40アイテムにのぼるものと思っている。

 そして最後が「ベスト・オブ・ザ・ベスト」で、これは今月末にブラインドテイスティングの結果が出るので、7月上旬には、今年の栄えあるザ・ベスト・シングルモルトを決したいと思っている。

 そんな作業を重ねながら、ガロアの入稿と下版に向けた最終作業を進め、並行してウイスキー検定、ウイスキープロフェッショナルの問題作りにも着手した。エキスパートについては当初セミナーを開くつもりでいたが、やはりコロナ対策で東京・大阪の対策セミナーを取りやめ、オンラインセミナーを行うことにした。検定対策セミナーも含め、7月中に、丸3日間くらい集中講義をオンライン(録画)で行うことになる。

 次号のガロアでは、ウイ文研会員向けの特別割引カタログも作った。全8ページのカタログで、オリジナルボトルも含め、ウイ文研のオリジナルグッズ、ガロアを含めて書籍の大バーゲンセールを行いたいと思っている。これはジャパニーズフェス、大阪フェス、長和フェスが中止になった、代わりでもある。

 さらに大阪フェス用のボトル2本については、ガロアの誌面にも載せることにしたし、急遽コロナ打倒のために、アマビエ、アマビコの特別ミニボトル(100ml)もつくることにした。これは版画家の渡辺トモコさんが作った版画をラベルにしたもので、アマビエの中身はウイ文研オリジナルのシングルバレルのジャックダニエル。アマビコの中身は同じくオリジナルボトルのロイヤルブラックラの8年物である。今回はどちらもブレンドせずに、詰め替えだけで販売することにした。

 ジャックダニエルズの仕込水は伝説のケイブスプリングであり、伝説の妖怪(?)アマビエにピッタリだと思ったからで、スイートでキャラメルのようなフレーバーと、バニラのようなアロマが、コロナで疲れた体を癒してくれるだろう。

 ロイヤルブラックラは、もちろんスコッチのシングルモルトだが、この蒸留所の近くには「マクベス」で有名なコーダー城があり、エルギンからコーダー城に至る途中のアルヴスの森で、マクベスは魔女と出会い、主君ダンカン王の暗殺を囁かれたのだ。まさにアマビコにふさわしい、ケルトの伝説である。もちろんマクベスもダンカンも歴史上の実在の人物である。シェイクスピア・ファンはマクベスに暗示をかける魔女たちの姿を思い出してほしい…。

 コロナウィルス退散になるかどうか、ぜひお試しあれ。

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* ウイスキー文化研究所公式HP
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「TWSCにおけるジャパニーズの定義について」
 ガロアの入稿は18日の木曜に無事済んだが、TWSCの公式ガイドブックの製作が本格化していて、19日の金曜日にそのミーティングを行う。まずは結果発表をした洋酒部門から。

 今年は審査会ができなかったため、使える画像が昨年と比べてほとんどない。そこで巻頭は私の総評と、第2回の今回から設定したジャパニーズウイスキーの定義と、その種類についても言及することにした。

 TWSCは今回、ジャパニーズウイスキーを、①ジャパニーズウイスキー、②ジャパニーズ・ニューメイクウイスキー、③ジャパンメイドウイスキーの3つに分けることにした。詳細はTWSCのホームページを見てほしいが、①のジャパニーズウイスキーが、EUやスコッチ、アイリッシュ等に倣った定義で、日本で穀物を原料に糖化・発酵・蒸留を行い、日本で木製容器に詰めて2年以上熟成させたウイスキーのことを言う。

 もちろん、ウイスキーである以上、穀物以外の原料(例えばモラセス…)を使ったものはダメで、糖化から熟成までは日本で行わないといけない。いわば地理的呼称で、ラベルには「ジャパニーズウイスキー」「日本ウイスキー」と表記することができる。

 2年以上としたのは、EUやスコッチ、アイリッシュ、カナディアンと違って日本は気候的に温暖で、2年で十分熟成が進むと考えたからだ(台湾も2年である)。なにもスコッチ、アイリッシュ(3年以上)に倣う必要はない。今、日本は〝クラフト元年″と言われるほど、新しい蒸留所の誕生が相次いでいる。そんな小規模蒸留所を参入しやすくするためにも、2年が良いのではないかと思ったからだ。

 ②のジャパニーズ・ニューメイクウイスキーというのは、したがって①の2年未満のものである。今回のTWSCでも、これを理解し、このカテゴリーで出品するものが10いくつあった。海外のコンペでは考えられないことだし、TWSCが日本で開催されることの、1つの大きなメリットだと考えている。

 ③のジャパンメイドウイスキーというのもTWSC独自のもので、①②の要件を満たしたジャパニーズの原酒と、海外から輸入したウイスキー原酒をブレンドしたものだ。つまり、一滴でもジャパニーズが入っていれば、ジャパンメイドウイスキーと呼称できる。しかし海外の原酒のみをブレンドしたものや、たとえ日本で造られていても、モラセス原料のスピリッツを混和したものは、このジャパンメイドウイスキーとはならない。外国産ウイスキーのみをブレンドしたものは、それはワールドウイスキーだし、スピリッツを添加したら、それは海外(EUやイギリス、アメリカ等)でウイスキーと呼称できなくなってしまう。

 私たちのこの定義と分類はあくまでもTWSCの〝私案″にすぎない。しかし、これを曖昧にしたままでTWSCを開くことはできないし、長年ウイスキーに携わってきた者にとっては、当然だと思っている。

 もちろん、これに類するジャパニーズの定義が決められるべきだし、業界の内規でもいいから、決めてほしかったというのが、コロナ禍中における私の本音だ。本来、ジャパニーズに、こんな定義があれば、TWSCとしては何ら苦労はしなかった…。

 日本ワインと同じように、最終的には国税庁長官の告示・内示ということになるのだろうが、「Go Toキャンペーン」「日本産酒の海外輸出推奨」というのなら、このジャパニーズウイスキーの定義なくしては、ありえないことだと思っている。造り手でもない、私たち民間の愛好家団体が、本来やるべきことではないと思うのだが…。

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