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  04 ,2020

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「緊急ミーティング相次ぐ…」
 ぶらり旅の2日目について書こうと思ったが、水曜日に東京に戻ってみると、事態が一変していることが分かった。日に日に感染者が増え、いつオーバーシュートが起きてもおかしくない状態に陥っている。ウイ文研としても、あらゆる事態を想定しなければいけず、再び緊急ミーティングを行う必要が出てきた。

 木曜の全体会議から金曜のTWSC、ガロア、ライフ、ジャパニーズフェス、大阪フェス、東京フェスの相次ぐミーティングによって、いくつかの決定を下さなければならなくなっている。

 まず最初のWPの集中セミナーを5月31日に延期したが(それに伴って試験も7月26日に変更)、このままの状態だとそれも不可能かもしれない。そこで今検討しているのが、私が講義を行い、それを動画配信で送るというものだ。1日8時間のセミナーを4分割くらいにして収録し、受講生のみが見れるようにして、家で見てもらうというものだ。そのためにはグラスと2種のサンプルも送らなければならない。

 ジャパニーズフェスは7月に延期したが、今のところこの可否については、もう少し様子を見たいと思っている。しかし6月7日に予定していた大阪フェスについては、とりあえず8月2日に延期するという線が濃厚だが、いつまでもそれ(待機)をやっていると、我々も、そして出展者も疲弊してしまう。どこかで中止ということも考えないといけないだろう。

 TWSCも5月に延期したが、東京都の方針ですでに10人以上の集会・イベントは中止要請が出ている以上、やるわけにはいかない。ジャッジに先々週くらいから再び参加の可否を打診していたが、再びお詫びをしないといけない。今、それに代わる審査の方法を中止も含めて検討に入っている。

 検定合格者向けの『ウイスキーライフ』は入稿寸前のところにきているが、このまま印刷、発送はできないかもしれない。ガロアについても若干の修正が必要かもしれない。というのも非常事態宣言が出されれば、テレワークにウイ文研も切り替えざるを得ないからだ。そのための検討、一部のシミュレーションが今週から始まる。

 未曾有の危機に直面しているのはウイ文研だけではなく、どこも苦しいものと思う。ガロアだけは死守したいと思うが、次号以降は編集方針を少し変えないといけないかもしれない…。そんな中、ウイ文研を存続させる方法もミーティングで話し合われている。フェスやセミナーが中止となった今、ウイ文研として何ができて何ができないのか。そして何よりも大事なスタッフの健康、会員の安全、さらに10人以上いるスタッフの雇用をどうしたら守れるのか…。ギリギリの調整、ギリギリの決断が続いている。

 この土、日も、ガロア、ライフ、単行本の原稿を書きながら、恵比寿の仕事場にこもって、あらゆる方策について考えを巡らせている。コロナにどこまで耐えなければならないのか、コロナ後にウイスキーを再び盛り上げるために、今どうしたらよいのか。考えることは山のようにある。もはや富士山やエベレストを越え、その山の高さはインドの古代神話に出てくる須弥山のようだ。

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* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter

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「ぶらり旅、初日」
 ぶらり旅、1日目。朝8時40分にホテルのロビーでライターのOさんと待ち合わせ。そのままJRの在来線で廿日市の中国醸造へ。桜尾蒸留所を訪れるのはほぼ2年ぶりだったが、今回の目的は新しいスチルと、グレーンウイスキーの設備を見るため。まずは案内されてモルトとジンの生産棟へ。

 従来からあったホルスタインの蒸留器の横に、さらに巨大な容量約5000リットルのスチルが1基入っている。もちろん、こちらもホルスタイン製。これで初留を行い、従来からのスチルで再留を行うという。バーバリアンのマッシュタンやステンレス製発酵槽を見て次はいよいよグレーンウイスキー棟へ。

 最初に見せられたのは大麦を粉砕するハンマーミルとクッカー。桜尾のグレーンの原料は大麦と大麦麦芽。それを9対1の割合で混合する。大麦はいわゆる麦焼酎で使う、丸麦だ。そして蒸留は焼酎用ステンレス蒸留器の横にホルスタイン製の銅のコラム塔を付けたもので、単式2回蒸留を行うという。それも1回目は減圧、2回目(再留)は常圧でやるという。とにかく初めて見る設備、システムで非常に興味深い。今年の1月から稼働中だというが、これで中国醸造は、モルトもグレーンも自社で造れることになった。

 詳述は次号ガロアで見ていただくとして、その後、宮島口まで送ってもらい、宮島といえば、あなごめしということで、老舗の上野屋へ。そこで穴子飯御膳を食べ、フェリーで予定どおり宮島に渡る。午後は参道の途中にある宮島ブルワリーに行き、話を聞きながら5種のビールを堪能。一度ホテルにチェックインし、3時すぎからロープウェイを使って宮島の弥山(みせん)の頂上へ。

 弥山はインドの古代神話に登場する須弥山(しゅみせん)のことで、山頂には空海が修行した大日堂もあり、800年間消えずに灯され続けている灯明がある。そのお堂を参拝。さらにその上の展望台を目指そうと思ったが、天気が悪いということと、登り下りがあまりにシンドクて断念。日頃の運動不足、足腰の衰え、そして心肺機能の低下を痛感する…。若い時なら走って1000メートル級の山なら平気で登れたというのにだ。

 結局、その日は山から降りて居酒屋で夕食をとり、ホテルにもどって爆睡。とりあえず、ぶらり旅の1日目は終了。それにしても、宮島もいつもに比べて格段に人が少ないというが、フェリーにはそれなりに人が乗っているし、平日といえども春休みのせいか若者の姿、家族づれ、そしてカップルが多くいる。夜、ホテルではカラオケに興じる若者の声が深夜まで響いていて、本当にニッポンはこれで大丈夫かと、改めて思ってしまった。

 政府はというか、安倍首相は1日も早く非常事態宣言を出すべきだと強く思う。こういう観光地での若者の振舞いを、政治家は誰も見ていないのだろう。

ホルスタイン


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* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter

 

「WPの大阪セミナーと私の新刊本…」
 28日の土曜日に新幹線で大阪に移動。週末は初めて都の外出自粛要請が出ていたが、昼すぎの恵比寿駅も品川駅も、それなりの人が出ている。やはりエスカレーターやエレベーターで人と一緒になると身構えてしまう。

 品川発の新幹線は空いていたが、それでも近い席の人たちのことが気になってしまう。座席表でなるべく人の少ない車両、席番を選んではいるが、こればかりは分からない。まだマスクをしていない人や、他の乗客が静かにしているのに、大声で話し合っている2~3人連れを見ると、思わず席を移動したくなる。まだまだコロナに対する緊張感が、日本中に浸透していない気がする。

 結局、夕方6時に新大阪に着いてホテルにチェックイン。ここでもエレベーターが恐怖である。大阪も外出自粛要請が出されたので、夜はコンビニ弁当を買って、それを部屋で食べる。なんともいえない気分だ。ガロアの校正を持ってきて、それをやろうと思っていたが、テレビでコロナのニュースを見ていたら、そんな気力もなくなり、WP集中対策セミナーの準備だけをして、11時すぎに就寝。

 今朝はやはりコンビニのパンを食べ、8時半にセミナー会場へ。3フロアある貸会議場で、本日利用しているのは私たちだけ。コロナ対策に万全を期すため、体温計・消毒液を持ってきて、しかも換気のため廊下の窓も開け放しで講義に望む。申し込みは31名だったが、金曜夜の外出自粛要請を受け、当日キャンセル者も出て、出席者は20名強。講師も受講者も全員がマスクをして行うという、異例のセミナーとなった。

 それでも予定どおり5時には終了し、荷物を東京に発送して、6時前には新幹線に乗り、広島を目指す。月曜からの「ぶらり旅」の取材のためで、今回はセミナーも含めて4泊5日という長旅だ。広島のホテルに着いても、やはり夕食はコンビニの弁当で済ませることに。東京は時ならぬ雪に見舞われたようだが、大阪、広島もどんよりとした曇り空で、時折、空から雨が落ちてくる。コロナ騒動が始まって初めての遠出だったが、日本全国、悲しい雨というか、先の見えない雲の中にいるかのようだ。

 移動中は目が疲れるので本は読んでいないが、駅のキオスクを調べたら私の『ビジネス教養としてのウイスキー』が、新刊書のコーナーに大きくディスプレイされていた。なんとも嬉しい限りで、思わずスマホでパチリとやったら、店員に写真を撮らないでくれと、言われてしまった。

 まあ、そんな楽しみでもないと、やってられないのだが…。考えてみれば私の本が駅のキオスクの書棚に、面陳でディスプレイされるのは初めてのことだ。これもビジネス書ということが大きいのだろう。コロナのこともあるし、今年は3~4冊のビジネス書を書くことにした。うーん、我ながら良い考えだ。


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S_本棚_1



* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter

 

「WPセミナーとインドの全土封鎖…」
 感染爆発、外出自粛要請、テレワーク。今週、小池都知事が2度にわたって緊急会見を開いたが、そのことで昨日から再びウイ文研も全体ミーティングを開いて対策を協議している。すでに外部とのミーティングを極力避けるように、アポイントをずらしてもらっているが、ガロアの取材はそうはいかない。こればかりは現場に行かないことにはしょうがなく、今週から来週、再来週と取材が入っている。

 都知事はテレワークや休業補償について、都は助成金や補償金を用意しているから相談してくれといっているが、窓口に数千件、ヘタをすると数万件の申し込み、相談が殺到し、パニックになるだろう。そんなことも分からないのかと、テレビを見ていて腹が立ってしまうし、窓口に殺到したら、それこそ感染リスクが高くなってしまう。安倍総理もそうだが、市民感覚、市井に生きる人々の現状が分からないリーダーを持つことは、国民・都民にとって不幸と言わざるを得ない。いっそ、インドのモディ首相のように全土封鎖と言ってしまったほうが、潔い気がする。

 13億の民に外出禁止令! 凄いことだ。しかもまだ感染者は700人に達していない。モディさんはそれを公用語のヒンディ語で喋っていたが、当然、英語バージョンと、14の州の公用語バージョンもあるのだろう。パンジャブ語、ベンガル語、マラウイ語、カルナータカ語、ウルドゥー語も聞いてみたかった。

 それはともかく、昨日、今日で再び状況が変わってきている。大阪のWPはやるしかないが、4月5日のWP対策セミナー東京会場については、週末の外出自粛要請が出されたら、これは延期にせざるを得ない。キャンセルしても会場代は1銭ももどってこないが、その場合の損失は仕方がない。それでも中止にするつもりはなく、延期してでもWPはやろうと思っている。こんなコロナの状態でも60名近い方が申し込んでくれているからだ。

 我々と同じで皆大変だと思うが、コロナ収束後に日本を、そして世界経済を立て直すためには、ウイスキーが重要な鍵を握っていると思うからだ。知への欲求、探究心があるかぎり、未来への希望はある。そうとしか今は言えない。そうなれば必然的にWPの試験日程も変更になるが、アナウンスを待っていただきたいと思っている。

 そういえば、コロナ騒ぎで忘れていたが、ジャパニーズウイスキーの定義問題はどうなったのだろうか。今日そのことで、ニューヨークタイムズのインタビューを受けることになっていたが、来週に延期予定だ。ニューヨークがすごいことになっているのに、どうしても私にインタビューしたいと言う。もちろんスカイプでやることになるが、こんな状況でも知への欲求、ジャーナリスト魂は忘れていないのだ。さすがニューヨークタイムズと言いたくなる。



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「レッドブレスト取材と宮島・弥山へのぶらり旅」
 週明けからがガロアの編集作業が本格化していると書いたが、23日の月曜日は2時に新宿ウイスキーサロンに行き、レッドブレストのテイスティング対談と、カクテル2種の撮影。

 もちろんウイスキーサロンのオーナーバーテンダーは、ガロアのテイスターも務めるマスター・オブ・ウイスキーの静谷さん。レッドブレスト12年、15年、21年を飲みながら、アイリッシュ独特のポットスチルウイスキーについて語り合う。

 その後、ウイ文研にもどってミーティングの連続となっていたが、今日は3時すぎからフジテレビの「世界の何だコレ、ミステリー」を収録。放送は4月下旬だということだが(水曜7時~9時)、その中で例のトリカブト事件を取り上げることになり、当時『フォーカス』の取材記者で、この事件を担当していた私のところに、インタビューに来たのだ。

 事件そのものは1986年5月に起きているから、あれから34年になる。当時私は32歳。フォーカスに入って5年目で、取材記者としても油が乗り切ったころだと、自分でも思っていた。そんな時に飛びこんできたのが、この2億円保険金殺人事件だった…。

 詳細は省くが、その時、被害者A子さん(テレビでは実名が出せないそうだ)の行政解剖を担当したのが琉球大学助教授だったO先生。年齢が同じだったこともあり、その取材以来、Oさんとは34年来の飲み友達になっている。TWSCのゲスト審査員にもなってもらっているし、『ウイスキーワールド』時代は“我らウイスキー人”のコーナーに出てもらったこともある。そういえば今年の新年会で、2人でトリカブト事件について一冊本を書こうという話も出た。今だから話せることも、あるのだ。

 ということで、フジの収録は1時間半ほどで終了し、再びガロア、検定、教本の編集作業に没頭。そんな時に飛び込んできたのが、東京都知事の小池さんが8時から緊急会見を聞くというニュース。ついに都市封鎖かと思ったが、そうではなくあくまでも要請ということだったが、大きな波紋を呼びそうだ。

 この週末の外出自粛要請も出されたが、私はWPの集中対策セミナーのため、土曜日から大阪で、そのままガロアのぶらり旅で、広島、そして宮島へと向かう。中国醸造さんにお邪魔するのと、再び宮島に渡り厳島神社、そして祢山(みせん)の山頂にも立ちたいと思っている。

 もちろん厳島神社も含めて世界遺産に登録されており、その山頂からの眺めは日本3大絶景の1つといわれている。願わくは晴れてほしいものだが。

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