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  01 ,2019

プロフィール

mtsuchiya

現在、作家、ジャーナリスト、エッセイスト、ウイスキー評論家、日本初のウイスキー専門誌『Whisky Galore』(2017年2月創刊)の編集長として活躍中。2001年3月スコッチ文化研究所(現ウイスキー文化研究所)を設立。

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「コンペの件、秩父、そして大阪フェスのボトル…」

 『ウイスキーガロア』の原稿書きが始まっているが、なかなか進まない。コンペのこと、検定のこと、コンサルの件、秩父ウイスキー祭り、大阪フェス、アイラツアー、ツアー後の取材、レクチャラー、ロンドン行き等、やることが一杯でガロアの原稿に集中できない苦しい日が続いている。それに輪をかけて歯医者、眼医者通いだ。どちらも横浜にあるため、その移動も含めると半日がつぶれてしまう…。

 と、嘆いていてもしょうがないので、連日ミーティング、ミーティング。連休明けの火曜日から毎日3~4件の打ち合わせを行っている。今日も午後からコンペのことで、PR会社と打ち合わせ。結局、審査員の組み合わせ、フライトの作成、当日の配膳スタッフの募集等でスポンサー探しができなかったため、表彰式とパーティーはやり方を変えて行わざるを得なくなっている。資金が集まらないのでしょうがない部分はあるが、ここはウイ文研らしく質実剛健(?)にやるしかないのかもしれない。賞の発表と表彰式、パーティーは5月下旬から6月上旬を予定しているので、まずは3月11・12日の審査会に今は全力を注ぐことになる。

 このところ連日、ジャッジ、フライトの組み合わせ、そして搬入されるエントリーボトルの仕分け、撮影におわれているが、いよいよ当日の進行、スタッフ配置、人材募集の件にミーティングを集中させている。2日間で集まるジャッジは180名。3つのセッションに分かれていて、中には2日間出れる人もいるから、のべにして総勢220名ほど。それに実行委員会、ウイ文研スタッフ、外部スタッフ、マスコミ取材を入れるとトータル400名近くになる。

 各セッションのテーブルは8~12テーブル。フライト数にして90~100フライト、総テイスティングボトルは450~500本近くになる。必要なテイスティンググラスは合計3000個。13日(日)のテイスター座談会の時にも話題になったが、各セッション70~80名近いジャッジが1000個近いグラスでブラインドテイスティングする様は、想像しただけで壮観でワクワクする。自前で動画撮影班も入れ、前編、後編30分くらいのドキュメント動画を作ろうと思っている。このコンペが、今後5年、10年と続くことを考えれば、貴重な時代の証言者になると思っているからだ。

 まあ、考えてみれば、それをわずか10人足らずのウイ文研のスタッフだけで(うちコンペ専属は2名のみ)やろうというのだから、無茶苦茶な話だが、いつも結果としてこうなってしまうのだから仕方がない。テレビCMではないが、「人間が想像できることは、いつか実現する…」。要はイマジネーション、未来のイベントをシュミレーションする個々の想像力・創造力だろう。

 と、ギリギリまで脳ミソを搾っていると疲れるので、合間に秩父の100mlボトル4種(今回は花シリーズだ)と、ちょっと早いが大阪フェスの私のセミナーのボトル5種を決めてしまう。100mlボトルはスコッチのブレンデッドモルトと、アメリカン、そしてラグビーワールドカップにちなんで、出場国でウイスキーを造っている国すべてのウイスキーをブレンドした、題してユナイテッドネーションズだ。さらに、このところ毎回恒例のジンは『秩父原人』と題して、日本、スコットランド、アイルランドのジンをミックスした。

 大阪フェスのボトル5種は、すべて私のオリジナル、プロデュースボトルで、うち3本はそれぞれ世界に1本ずつしかない。2本は私の還暦の時に詰めてもらったもので、ブルックラディのボトルは、マッキューワンさんが足して60年になるように、つくってくれたものだ。右端のコニャックは私がカミュに行った時に、私のオリジナルレシピで作ったスペシャルのXOだ。サライの山崎はオーナーズカスクで、『サライ』に頼まれて私が1樽選んだもの。読者プレゼント用で、私の手元に残った、これが最後の1本である。


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* ウイスキー文化研究所公式HP
* ウイスキー文化研究所公式twitter

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「ガロア2周年のテイスター座談会」

 昨日の土曜日から今日の午前中にかけて、再びコンペの審査員のテーブル配置、組み合わせを考える。あわせて各フライトの中身をもう一度吟味。ジャッジの組み合わせと、テーブルが決まれば、いよいよ、各ジャッジに何をテイスティングしてもらうかを決めないとならない。

 まさに、ここが今回のコンペの最大の特長(売り)で、主催者側の“腕の見せどころ”だと思っている。このメンバーにしかできないテイスティングであり、それぞれのジャッジの組み合わせ、テイスティングアイテムについては練りに練っている(と、思っている)。

 難解なパズルを解くような作業は時間のかかる作業で、集中しないとできないが、ワクワクするような楽しみでもある。私は当日プレゼンターを務めなければならないので、ジャッジテーブルには加われないが、本当は自分がやりたいくらいだ。

 それが一段落したところで、今日は12時半にウイ文研に行き、1時から『ウイスキーガロア』のテイスター6人が集まり、2周年記念号の座談会を行う。テイスターが集まって座談会をやるのは、実に2年ぶりくらいかもしれない。『ウイスキーワールド』の頃は1年に1度、その年にテイスティングしたボトルから、トップ10などを決めていたが、ガロアでは一度もやっていなかった。

 そこで今回の座談会となったが、この2年間で私たちがテイスティングしたアイテムは全部で288本。そのうちの半数はスコッチだったが、ガロアでは積極的にウイスキー以外のコニャック、ジン、スピリッツなどもやってきた。それらをすべてリストアップし、まだボトルやサンプルが残っているものは実際にテイスティングしながら、この2年間を振り返ってもらった。

 結局、座談会は2時間半くらいかかったが、いくつかの提案もなされ、今後のガロアのテイスティングについても参考になることが多かった。ワールドのテイスターには創刊(2005年)以来、12年にわたってやってもらったが、今回のメンバーはまだ2年。それでも、多くの発見があり、そしてウイスキー以外のスピリッツに広げていく方向性、その可能性も探ることができた。

 コンペのこともそうだが、ガロアのこれからの新企画、誌面編集にも大いに参考にしていきたいと思っている。それにしても2時間半の座談会で飲んだウイスキーは20~30種類!最後にはジン、アブサンまで飲むことになった。それにしても、よく飲むテイスター陣である。頼もしいといえば、頼もしいのだが…。 


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* ウイスキー文化研究所公式HP
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「コンサル事業と論文判定会」

 相変わらずコンペのことで連日作業が続いているが、今日は佐賀と新潟で新しく立ち上がる蒸留所について、コンサルのミーティングも行う。同時に2箇所の新規蒸留所のお手伝いをしないといけないので、うちのスタッフも1名増やし、私を入れて4人体制でのぞむことにした。このところ事業が拡大する一方なので、スタッフ・アルバイト募集を行っているが、はたして、どんな人材が集まるのやら…。

 それが終わったところで、11月に行われた東京フェスの動画のことでもミーティングを行う。すでに第1弾の動画はYouTubeなどにもアップしているが、2日間計9時間くらいの素材があるので、第2弾、第3弾の準備もしている。早ければ今月下旬頃にも、第2弾の動画(3~4分)が完成予定だ。もちろん、コンペも前編・後編合わせて30分くらいでのドキュメントを作る予定で、そのことでもミーティングを行う。

 その後、4時からはガロアの次号の打ち合わせ。デザイナーのKさんらに来てもらって、特集の内容、全体のコンセプトなどを伝える。いよいよ創刊2周年号に向けて、本格的に作業開始である。その“ぶらり旅”の手配についても確認を行うが、今回のぶらり旅は長濱蒸溜所の取材もかねて、長浜、彦根、そして沖島である。

 沖島(おきしま・おきのしま)は、日本で唯一、淡水湖の島で人が住んでいる島である。日本唯一というより、世界的にも湖に浮かぶ島で、人が住んでいるというのは珍しいという。当初、有名な竹生島に行く予定だったが、竹生島は現在人が住んでいないということで沖島に行くことにした。といっても滞在時間は1時間半ほどだ。

 どういうわけか、昔から私は琵琶湖に胸ときめいてきた。おそらく若い頃に山岳部や探検部にいて、『琵琶湖周航の歌』をよく歌っていたせいかもしれない。あの頃、多くの山屋やボート仲間が、『知床旅情』と、この『琵琶湖周航の歌』に、青春のロマンを感じていたのだと思う。

 それはともかく、ガロアのミーティング後は6時半からマスター・オブ・ウイスキーの論文判定会をウイ文研で開く。私を含めた判定委員4人が、6編の論文を事前に読んで、その評価を下し、それを持ち寄って協議するというもの。結果として、今年は3名が合格ということになった。これはあくまでも論文審査(一次試験)で、合格した者は2月下旬に行われる筆記、ブラインド・テイスティング、口頭試問の3つの二次試験にのぞむことになる。

 結局、終了したのが8時すぎで、そのまま恵比寿駅前の蕎麦屋に行き、新蕎麦を食して解散。毎年、論文の判定会が終わると、本格的にその年の仕事が始まる気分になるから不思議だ。はたして今年は、どんな年になるのやら…。

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「パズルと検定の英文問題…」

 検定の問題づくりは一段落したが、このところコンペのフライト作り、審査員の組み合わせ、どのセッションに出てもらうかで、連日のように頭を悩ませている。まるで難解なパズルのようで、かなりの時間がかかっている。やはり来てもらう以上、できるだけスムーズに、そして実りのあるものにしてもらいたいと思うからだ。

 もちろん主催者側として、どうしたら公正なジャッジができるかが、一番重要だ。そのためのメンバーをどう組むのか、その6名のメンバーに何をブラインドでやってもらうのか、ギリギリまで悩むことになる。私自身が海外のジャッジを経験してみて、大きな疑問を持ったのが、まさにそのことだった。ハッキリ言って、ジャッジのことを考えていたとは思えないからだ。素人同然の人がいたし、そもそも私のジャッジテーブルで、私は3日間計50~60アイテムのテイスティングをしたが、1つもウイスキーがなかった…。

 コンペなんてそんなものだと言ってしまえばそれまでだが、だからこそ、そうではない本当の意味でのコンペをやりたいと思ったのだ。今回日本人のジャッジに限定したのも、まずは私自身が、それぞれのジャッジの力量や経験をある程度分かっている必要があると思ったからだ。それ故に、ジャッジの組み合わせと、フライトの組み合わせは、本当に難解なパズルを解くかのようだ。

 ガロアの発送も終わり、すでに次号のガロアの取材、編集、原稿書きに入っているが、目下の悩みはコンペのこと、ツアー、フェス、セミナー、コンサルのことでやることが山積みで、原稿を書く時間が取れないということだ。物書きの悲しい性だが、絶えず頭の中に〆切りのことがチラついている。ヘタをすると、夢にまで出てきそうだ。

 そのコンサルも、現在のクラフトブームを反映してか、佐賀、そして今度は新潟の新しいプロジェクトが動き出している。北海道の紅櫻はとりあえずジンだったが、佐賀、新潟はクラフトウイスキーである。このところフォーサイスをはじめ、いろんな所に蒸留機器の見積もりをとっている。原材料の調達も含め、この分野もある意味、日進月歩で、激しく世界は動いている…。ウイ文研としてコンサルを引き受ける以上、ヘタなものはつくれないという、プレッシャーも感じている。

 検定については、今回3級、2級、1級、そしてバーボン級の問題、合計350問(BW級は50問)を作ったが、申し込みの〆切も連休明けに迫っている。今年はジャパニーズ級の公式テキストの全面改定版も出す予定で、いずれ中国語版も出したいと思っている。実は今回、中国のソムリエ協会(?)からアプローチがあり、とりあえず検定2級を何人かの中国人講師が受けたいということで、2級のみ英語版をつくる作業を進めている。

 いきなり中国語に訳しても、私たちがチェックできないので、まずは英語版をつくり、英語で検定2級を受けてもらうことにしたのだ。以前一度だけ、ウイスキーエキスパートの問題を英語に翻訳したことがあり(14年前)、たまたまウイスキーライヴで来日していたエドリントンのマスターブレンダー、ジョン・ラムゼイさんなど何人かに渡して解いてもらったことがある。

 もちろん半分遊びで(問題は100%真剣だが)、だれも真剣に受け取ってくれなかったが、エドリントンのラムゼイさんだけが面白がってくれて、ホテルで一晩解いてみてくれた。翌日解答を渡されて、採点をしてみたら70点台で、「オレは合格か?」と、しつこく聞かれたのを思い出した。もちろん、「ありがとうございました。合格です!」と答えたら、本当に嬉しそうだったのを覚えている。

 検定はそれとは違うが、次回、第9回目くらいからは、すこしずつ英語版、そして中国語版も考えていきたいと思っている。世界は今ようやくウイスキーの楽しみの1つが、「Study」であることに気付いたということかもしれない。

 サントリーが世界5大ウイスキーすべてをブレンドした「碧(あお)」というウイスキーを、この4月から発売すると発表したばかり。その本当の価値、面白さ、そして美味しさを知るためには、「知」が不可欠なのだと改めて思っている。


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「ジャパニーズウイスキーの定義とは…」

 7日の月曜日から、2019年の本格的な仕事がスタートした。コンペのミーティングは連日のように続いているが、次号のガロアの編集、広告ミーティングも本格的にスタートしている。まだ1月12日売りの12号(2月号)が届いていない段階だが、3月のコンペに向けてやることが山積みなので、ガロアの進行を急がねばならないからだ。

 次号は創刊2周年記念号ということで、巻頭はジャパニーズクラフト蒸留所(ウイスキーだけではなくジン、スピリッツも含めて)特集だが、第2特集はテイスター座談会で、この2年を振り返ることにした。併せてジャパニーズウイスキーの定義のことについても、少し触れたいと思っている。

 私たちウイ文研が自費で記者会見を開いて、ジャパニーズウイスキーの定義の必要性、その試案を発表したのは今から2年半前、2016年の夏のことだった。当時マスコミは、このことについてほとんど触れなかった。一部の業界紙がほんの少しスペースを使って報じたくらいである。しかし、この定義問題については、業界団体である日本洋酒酒造組合のほうが引き取って、そこで作業部会をつくり検討したいということで、ウイ文研のほうはそれにまかせることにした。

 実際、私とウイ文研の特別技術顧問の早川さんも何度か会議に出席し、意見も述べさせていただいた。それから2年近くたって、ようやく2019年の初頭に、何らかの形でこのジャパニーズウイスキーの定義問題に、一定の結論が出されることが、先頃業界紙で報じられた。一石を投じた身としては、その結論を待ちたいと思うが、昨年から今年にかけ、海外メディアやサイトにも、この問題に関する注意喚起が相次いでなされている。

 スピリッツ専門のニュースサイト(英文)では、2018年のもっとも読まれたニューのストップ10の1つに、この定義問題がランクインされているし(デイブ・ブルーム氏の記事)、先頃『ウイスキー・ライジング』という本を上梓したエイケン氏も、『Malt Whisky YearBook 2019』の中にレポートを寄せている。

実はコンペのカテゴリー分けの時も、ジャパニーズウイスキーの定義については、いろいろ悩んだ。コンペの主催者として、ジャパニーズウイスキーの一定の定義を明らかにすべきなのか、どうかについてだ。

 この2年間、私自身があまりに忙しかったのと、洋酒酒造組合のほうにまかせているということで、ウイ文研からは積極的に発信してこなかったが、エントリーの可否について問われれば、ある程度のことは答えてきた。ただ、よくよく考えれば、いよいよ、その時がきたということかもしれない…。

 それもあって創刊2周年のテイスター座談会では、少しこの問題にも触れておきたいと思っている。いずれにしろ、まずはどういう結論が出るのか、今は待ちたいと思っている。


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